1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

宝くじは夢か正夢か〜ネット販売拡大で売上不振は打開できる?

LIMO / 2019年3月16日 11時0分

写真

宝くじは夢か正夢か〜ネット販売拡大で売上不振は打開できる?

宝くじといえば億単位の当せん金が当たるかもしれないという夢を見せてくれるもの。宝くじファンで頻繁に購入している人もいる反面、「どうせ当たらないでしょ」と全く興味がない人もいるでしょう。買う買わないは別として、そもそも宝くじの仕組みをご存じでしょうか?

宝くじの売上はどこへいくのか?

宝くじの正式名称は「当せん金付証票」といい、総務大臣の許可を得た全国地方自治体のみが発行できるものです。その売上収益の約40%は地方自治体の公共事業に使われるなど、地方財政にとっては大きな収益源の1つなのです。

また、払戻金(当せん金)は「発売総額の5割に相当する額を超えてはならない」と、当せん金付証票法で定められています。つまり、当せん金として払い戻されるのは発売総額の半分ほど。意外と少ないという印象を受ける人が多いのではないでしょうか。

年末ジャンボで1億円を超える当せん金は何本?

実際の当せん金の額と本数はどのくらいか、2018年の「年末ジャンボ宝くじ」(第770回全国自治宝くじ)のケースを見てみましょう。

1等:7億円(24本数)
1等の前後賞:1億5000万円(48本)
1等の組違い賞:10万円(4776本)
2等:1000万円(72本)
3等:100万円(2400本)
4等:10万円(9万6000本)
5等:1万円(48万本)
6等:3000円(480万本)
7等:300円(4800万本)

この回では、1等の7億円と1等の前後賞1億5000万円を合わせた当選本数は72本。1人で重複して当たる場合もあるかもしれませんが、それでも何十人という「億り人」が出る計算になります。

また、宝くじの当せん金には税金がかかりません。ちなみに、競馬、競輪、オートレース、ボートレース等いわゆる公営ギャンブルの払戻金は、一時所得として確定申告が必要になる場合があるとされています。

宝くじの売上はどのくらい減少している?

しかし総務省の集計によると、宝くじの売上はピークだった2005年度実績から12年で約▲3割減に。昨年度(2017年度)の売上額は7,866億円(対前期比▲6.9%減)にとどまり、20年ぶりに8,000億円を割り込んだとのことです。

その背景として、主な購入層が年金生活になり、宝くじなどに自由に使えるお金が減ったのではないかという報道がありました。その一方では、若年層が宝くじを買わなくなっているという見方もあります。

宝くじとの単純比較はできませんが、より若い層に人気がある「スポーツ振興くじ」(通称:サッカーくじ、toto等)の売上は堅調さを維持しています。2016年度の売上額は過去最高(約1,118億円)で、2017年度は小幅減(同▲3%減)となったものの、5年連続の1,000億円超えを達成しました。

いずれにしても、このまま宝くじの販売減が続けば地方財源にも大きな影響を与えかねないので、今後の動向が気になるところです。

宝くじは理屈ではなく夢を買うもの?

そんな中、2018年10月から宝くじの公式サイトで「ジャンボ宝くじ」のインターネット販売が開始されました(注)。ただし、登録したクレジットカードによる決済になりますが、この試みが販売低迷の打開につながるのでしょうか。

宝くじの楽しみは「もしかしたら宝くじを買うだけでお金持ちになれるかもしれない」と「ワクワクできる」ことでしょう。数百円でワクワクできる宝くじは、たとえ低い確率であったとしても、実際に当たる人もいるわけですし、買わなければ当選することはありません。「夢を買うもの」として楽しんではいかがでしょうか。

注:ロトやナンバーズは既に実施済み。また、みずほ銀行では自行に口座を持つ人限定でジャンボその他の宝くじを販売していた。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください