「家事負担をお金で解決」のはずが…かえってストレスになったのはなぜ?
LIMO / 2019年5月23日 10時45分
「家事負担をお金で解決」のはずが…かえってストレスになったのはなぜ?
子育て世帯や共働き夫婦など、日々時間に追われる人にとって大変助かる家事代行サービス。仕事や育児は自分でこなしたい、あるいはこなさざるを得ない状況の中、家事についてはお金を出して外注することで精神的にも肉体的にも負担を減らすことができます。
ただ、お金をかけたり外注して誰かにやってもらったりすれば解決できる家事もある一方で、いくらお金をかけてもなかなか解決できないこともあります。筆者自身の体験からご紹介します。
お金で家事を楽にしても幸せを感じられない!?
筆者は、「家事はお金で解決できる」というのは、正解でもあり不正解でもあると感じます。それは、人によっては多岐にわたる家事の中でどうしても譲れないものもあるからです。
筆者の場合は料理でした。先日、筆者は仕事が忙しかったことと春からの環境の変化で体調を崩してしまい、家事がほとんどできない時期がありました。その間の食事は、朝食と昼食をコンビニや宅配サービスのパンやお弁当で済ませ、夕食は夫が帰宅がてらスーパーで買ってきたお惣菜をおかずに、お米だけを炊いて食べていました。宅配ピザを頼んだり家事代行サービスに依頼して作ってもらったりしたことも。
それが4日ほど続いた頃でしょうか。料理を一切していないので食事準備の負担は減っているはずなのに、筆者と夫は明らかにストレスが溜まってきていました。料理を人並みにできる筆者夫婦は、自分でキッチンに立って作った方が、できたてで自分たちの口に合う食事にありつけます。その方が、結果的に自分たち夫婦にとっては幸せを感じることができていたのです。
もちろん、自分でご飯を用意するのは食材の買い物や準備、料理、食器等の後片付けや洗い物などがありとても大変です。しかし、お金をかけて料理に関する家事自体は楽になっても、家庭全体の幸福度がアップするかどうかはまた別の話なのだと気付かされた一件でした。
解決したいのは家事そのものか、夫の家事参加への意識か
夫婦間の分担も、家事における大きな問題です。筆者の友人夫婦の場合、便利家電や家事外注によって負担が減ったのは夫だけで、妻は以前と変わらず家事をすることになったと言います。
夫婦共働きの友人夫婦は、2歳の子どもを保育園に預けて妻は時短勤務、夫は会社員です。基本的に家事は9割以上を妻が行い、夫は土日の気が向いた時にたまに行うだけだったそう。
そんな中、子どものイヤイヤ期突入とともに家事が辛くなってきた妻の負担を考え、1週間のうち平日に2回ほど家事代行サービスに外注する期間を作ったのだとか。妻はこれまで家事を行うために削っていた平日の睡眠時間が確保でき、さらに家の中もキレイになるので大感激。その分、土日には以前夫がやっていた水回りの掃除をこなしていました。
すると、今度はスライド式でこれまで多少は土日にフォローしてくれていた夫が家事を一切やらなくなる事態に。それどころか、洋服の脱ぎっぱなしが増え、自分が食べた食器の後片付けさえしなくなっていったのだとか。「平日の家事代行サービスと土日の妻によって家庭内でやるべき家事はすべてOK」という意識が、余計に夫をルーズにさせていったのかもしれません。
外注で夫婦としての負担が減っても、夫婦間の分担比率は変わらないどころか、余計に当事者意識がなくなった夫にイライラ。結局、妻が求めていたのは自分がやるべき家事が片付いている状態ではなく、夫にも当事者意識を持ってもらうことだったと外注して初めて気付いたそうです。それ以来、友人夫婦はお互いの家事に対するスタンスや分担について改めて話し合い、家事代行サービスを利用することをやめたと言います。
この友人夫婦のように、本当に解決したいことは家事そのものよりも、夫の家事参加という妻は少なくないのではないでしょうか。
外注することで家事のありかたを考えるきっかけにも
このように、筆者宅の場合は掃除や洗濯は外注しても、料理だけは自分たちで作ることで食事の楽しさを感じて家庭内の幸せ度は上がり、友人夫婦の場合は夫に家事の当事者意識が芽生え、妻の夫に対する家事ストレスが減っています。お金を払って家事を外注するより、時間や労力をかけてでも自分たちでやるほうが結果的には良いケースもあるのです。
家庭における家事の状況は本当に千差万別。お金をかけずに自分でストレスなく行えたり、もしくはお金ですべて解決できたりすればいいですが、意外にもそう単純にいかないケースは少なくありません。
そして試しに何度か外注してみることで、自分で行ったほうが家庭が円満になる家事と外注したい家事の見極めができるようになることも。さらには、今まで気づかなかった各家庭における家事のありかたや、夫婦お互いの考えが見えてくることもあるでしょう。
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