私だけ大変なのはなぜ?育児に家事に仕事にと女性の負担が多くなる理由
LIMO / 2019年6月29日 19時45分
私だけ大変なのはなぜ?育児に家事に仕事にと女性の負担が多くなる理由
イクメンという言葉が浸透したとはいえ、まだまだ女性の負担が多い現状。男性と同じように仕事をしているのに、女性の家事・育児の負担割合が多すぎる…でも解決策が見つからない。そんなまま日々を送っている家庭も多いことでしょう。
もちろん、“自分のほうがたくさん負担している!”という男性がいるのも事実。しかし、女性の大半が“私の負担ばかりが増えていく”と感じているものです。なぜこのような負のスパイラルに陥ってしまうのでしょうか。
指示されないと動けない男性がまだまだ多い
あなたのご家庭では、普段どのように家事・育児の分担を行っていますか?話し合いで決めているケースや、女性が男性側に指示を出して動いてもらうケースなど、家庭によってさまざまな形があることでしょう。子育て世代の親にあたる世代は、女性が家のことを全て行うという考えがまだまかり通っていた時代。そのため、母親が父親の世話をしながら家事も育児も行う姿を見て、育ってきた男性が多いのです。
「うちの父は、母がいないと着替えの場所もわからないような人。子どものころは、母が私たち子どもの世話も父の世話もするのが当たり前なんだと思って見ていました。しかし自分が結婚をして当時の母と同じ状況になった今、あの時の母のように家事・育児全てをひとりでやることに違和感があります。子どもの世話はまだしも、なぜ主人の着替えなどの用意までしなければいけないのかと。私たちを育てあげてくれた母に頭が上がらない気持ちになった一方で、私はきっちり主人にも仕事を振り分けようと思いました。」(34歳女性)
「うちの父親は、特に家事や育児に手を出していなかったと思います。実際、幼いながらも“父は外で働く人・母は家のことをして自分たちの面倒を見てくれる人”と分類できていたので。だから自分が結婚して奥さんから、“なぜ何もしないのか”と言われたときは、何に対して指摘を受けているのかさっぱりわかりませんでした。」(36歳男性)
親の背中を見て子は育つと言うように、自分の父親がどのように行動していたのかは、その子どもたちが大人になって結婚したとき、パートナーへの態度となって現れます。家事・育児は女性がするものという考えを持つ父親のもとで育った男性は、なぜ自分が家事や育児に手を出す必要があるのかということ自体理解できないケースが大半。
夫婦で家事・育児を分担するには、「なぜ協力してほしいのか」を伝えることが大切です。「外に働きに出ることだけが仕事ではない」ということもあわせて伝え、相手の思考を変えることから始めなければいけません。
手伝いかたに問題があるケースも
女性側が“自分の負担だけが大きい”と感じるのは、全く家事・育児に参加しようとしないパートナーと結婚したケースだけではありません。客観的に見れば、ご主人もしっかり家事・育児に参加している場合でも、女性側が大きな負担を抱えている場合もあるのです。
「うちの主人は、はたから見れば家事や育児を率先してやるタイプに見えるようです。私がお願いすれば洗濯物を干してくれたり、子どもたちを公園へ連れて行ってくれたりします。それでも私にばかり負担が多いと感じるのは、主人がことあるごとに面倒くさそうな態度を取るから。結局お願いすればやってはくれるのですが、せっかくやってくれても面倒くさそうな態度を取られた時点でありがたみはゼロです。“私はあなたが面倒くさいと感じることを毎日やっているんですが?”と心の中で思いながら、日々不満を溜めています。」(31歳女性)
「ゴミ出しや取り込んだ洗濯物をたたむなど、気がついたことは手伝ってくれるうちの主人。しかし、ゴミを出したあとのゴミ箱にゴミ袋がかけられていなかったり、洗濯物をたたんだあとのハンガーが全て出しっぱなしだったりと、あと一歩及んでいないのです。やりっぱなし、出しっぱなしが多いくせに家が散らかっていることにイライラしていたりして、その姿を見るだけでストレスが爆発しそうに。結局自分1人で最初から最後まで何もこなせていないので、最後は私が全て片づけていくことになるのです。“やってくれてありがとう!”という気持ちが大きい分、“最後までできてないじゃない”という落胆の気持ちも大きくなってしまいます。」(35歳女性)
しっかり家事・育児を手伝っていると自負している男性に意外と多くみられるのが、面倒くさそうな態度を見せたり、結局最後まできちんとできていないケースです。家事・育児の当事者意識が強い女性に対し、どこかで「これだけやったんだからあとはお願いね」と結局妻任せにしてしまう男性。共働き家庭では、もっともやってはいけないパターンではないでしょうか。
女性は、頭の中で時間配分をしながら家事・育児・仕事をこなしています。そのため、手伝ってもらえることはありがたいのですが、中途半端に手を出されるとその計算がくるってしまうのです。最後までできないのなら最初からやらないで欲しいと考える女性が多いのも、こういった理由から。自分のペースを乱されてしまうと、いくら手伝ってもらえたとしても自分の負担が大きい、と感じてしまうのです。
パートナーにどれだけ当事者意識を持ってもらえるかがカギ
自分の親やパートナーの親と同居しているケースが多かった昔と違い、夫婦の力だけで家事・育児・仕事をこなしている家庭が多くなった現代。世の中の在り方が変わっているにも関わらず、古くからある考えがなかなか抜けない人がいるのも事実です。
自分の負担が大きいと感じている女性や、妻の負担だけが大きい気がするという男性は、お互いしっかりと当事者意識を持てているかどうか今一度確認してみましょう。家事・育児に対しての当事者意識をしっかりと持つことができれば、お互いに自然と何をすればいいかが見えてくるはずです。
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