NISAとiDeCo、どっちから始めるべき?30〜40代独身の方の資産運用
LIMO / 2019年8月7日 20時10分
NISAとiDeCo、どっちから始めるべき?30〜40代独身の方の資産運用
独身の30〜40代の人も今では珍しくありません。
晩婚化と非婚化が進む中、独身の方で資産運用と老後の備えに関心のある人も増えているのではないでしょうか。
資産運用をはじめるなら税制的に優遇されているNISAかiDeCoによる長期投資をはじめるのがおすすめです。
一方で、NISAとiDeCoのどちらからはじめれば良いのだろう?と疑問を持つ人も多いのではないでしょうか。そこで本記事では30代、40代の独身の方のためのNISAとiDeCoの活用法をご紹介します。
独身の資産運用の必要性
独身の30代、40代は現在の日本では決して珍しくはありません。
2015年の国勢調査(https://www.stat.go.jp/data/kokusei/2015/kekka/kihon1/pdf/gaiyou1.pdf)によれば男性の30〜34歳の未婚率は47.1%、35〜39歳で35%、40〜44歳で30%、45〜49歳で25.9%が独身です。女性は30〜34歳が34.6%、35〜39歳が23.9%、40〜44歳が19.3%、45〜49歳の16.1%が独身です。(「30~40代の性別未婚率」の表を参照)
もちろん独身のまま一生を過ごすことも望む、望まないに関わらずあるかもしれません。
一生独身を決め込んでいても、ふとした偶然が重なり結婚することになるかもしれませんし、離婚することも珍しくありません。
つまり30〜40代でも人生は何が起こるか分からないのです。
30~40代で結婚することになり、住宅や教育費などの大きなライフイベントにかかるお金が必要になることも十分考えられます。
NISAとiDeCoの加入者状況
NISAとiDeCoの加入者状況を確認してみましょう。
金融庁が公表しているNISA(一般・つみたて)の総口座数は2019年3月末次点で約1,200万口座です。
一方で、国民年金基金連合会が公表しているiDeCoの加入者数は2019年6月次点で約130万人です。
NISAに関しては、年代別の総口座数も公表されており、30〜40代の口座開設数は約360万口座とiDeCoと比較して多くの方が利用している事がわかります。
NISAとiDeCoならNISAを優先するべき理由
・30〜40代の方でライフイベントで何が起こるか分からない
・でも資産運用もしないと老後が不安
ということでしたら、まずはNISA口座を優先的に運用するべきです。
なぜならNISAはiDeCoに比べてお金の出し入れが容易だからです。
NISAはいつでも解約できる
NISAは、毎年一定金額の範囲内で購入した金融商品(株や投資信託など)から得られる利益が
非課税になる制度です。
一般NISAと積立NISAを選ぶことができます。
双方に共通しているのは資産の引き出しがいつでもできること(解約)です。
一方でiDeCoは原則60歳までは拠出した資金を引き出せなくなるため、解約が自由なNISAのほうがいざというときにお金を自由に動かせるのです。(「一般NISAと積立NISAの違い」の表を参照)
積立NISAと一般NISAはどちらか一方しか選べません。
どちらにも良さがありますが、年間40万円まで長い期間運用できる積立NISAのほうが、1年あたりの自由にできるお金を多くすることができます。
余裕があればiDeCoの積立をしよう
iDeCoとは個人型確定拠出年金の略です。自分のための年金を自分で積み立てる制度です。
iDeCoはNISAのように自由に解約できませんが、NISAにはないメリットもあります。
NISAと同じように運用益が非課税になることに加えて、拠出した分のお金を所得から控除することができるのです。
日本は累進課税で、所得が多ければ多いほど税率が上がる仕組みになっています。
そのため、所得が高くライフイベントが急に起きても乗りきれる金銭的余裕があれば、iDeCoも積極的に活用すると良いでしょう。
人生の3大費用は教育費・住宅購入費・老後の生活費
人生の3大費用は教育費・住宅購入費・老後の生活費です。
30〜40代の独身の方は男女問わず教育費・住宅購入費がどのようにかかってくるか分かりません。
一生、独身のままでしたら基本的には子どもの教育費はかかりません。
しかし、結婚するとなると教育費や住宅購入費も家族と一緒に生活をする前提で考えなければいけません。
そのため何が起こるか分からない30〜40代では、自由に動かせるお金を余裕をもって用意しておく必要があります。
難しい言葉で言うと「流動性資産」の割合を大きくしておくことです。
独身であれ既婚者であれ、長寿の社会では長い長い老後がやってきます。
老後のための生活費を十分に賄うためにも、若いうちから老後に向けての資産づくりもしておくべきです。
ライフイベントが起こることを想定しつつも、老後の生活費の備えとして長期投資をするならNISAをまずは積極的に活用しましょう。
その上で資金や収入に余裕があるならiDeCoで所得控除の恩恵を受けながら、老後のための資産を形成していくと良いのではないでしょうか。
【参考】
「NISA・ジュニアNISA利用状況調査」金融庁
「最新iDeCo加入者数等について(令和元年6月)」国民年金基金連合会
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