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我が子が主役!と喜んだら、出番は5分、セリフはわずか…。イマドキ学芸会の裏事情

LIMO / 2019年11月27日 10時15分

我が子が主役!と喜んだら、出番は5分、セリフはわずか…。イマドキ学芸会の裏事情

我が子が主役!と喜んだら、出番は5分、セリフはわずか…。イマドキ学芸会の裏事情

昔は学芸会、今は学習発表会と名称が変わってきている初冬の学校イベントを楽しみにしている保護者も多いですよね。特に我が子が主役に選ばれると、親も緊張したり誇らしい気持ちになります。

しかし、親世代とは違い、今の小学校の発表会では主役が複数人いるのが主流。我が子の演技を楽しみにしていたものの、登場時間もセリフも思っていたより少なく、落胆する方もいます。今回は、実際に我が子が主役に選ばれるという経験をした方々の悲喜こもごもを交え、主役が何人も選ばれる背景を探っていきます。

劇の主役に選ばれたと聞いて喜んだら「他に4人いる」と言われる

Yさんの息子さんは、小学5年生の時に学習発表会の主役のオーディションを受け、見事合格しました。台本を渡され、オーディション当日の朝までセリフの練習をしていた息子さんを陰ながら応援していたYさんの喜びも大きく、隣町に住んでいる義理の両親も学習発表会に誘おうと考えていました。

ところが、息子さんから思いもよらない事実を伝えられることに。なんと主役は他に4人いるというのです。息子さんを合わせ、5人の児童が劇の主役を分担することになったと聞いたとき、Yさんは主役が多すぎるのではと不安になりました。

しかし息子さんが、先生たちが各人の雰囲気と場面が合うかどうかなどを判断して決めてくれたこと、自分は前半と後半をつなぐ第3幕を担当することになったと説明したことで「息子は見せ場で登場する」と安心しました。我が子が大切な場面を任されている感じたからです。

発表会を楽しみにしていたら出番はほんのわずか

発表会当日、隣町から祖父母も駆けつけて息子さんの出番を今か今かと待ちわびていると、とうとう第3幕が始まりました。暗がりの中スポットライトを浴びる我が子の姿を確認し、Yさんと旦那さんはカメラやビデオカメラで夢中になって撮影。しかし、数分もしないうちに舞台は暗転し、照明がついた時は次の主役の子が登場していたのです。

「あら、これだけなの?」と隣で不満そうに呟く義母に、Yさんは慌てて「今の小学校は昔と違って主役も多いので」とその場を取り繕ったといいます。

劇は5幕構成で約30分。主役1人1人に与えられている時間は、合間の小道具の出し入れを考慮しても約5分程度です。Yさんの息子さんは、繋ぎの場面で数分演じて後半へ突入していきました。

義母の言葉などで気落ちしたものの、家で動画をチェックしてみると、舞台に単独で出て演技をした主役はYさんの息子さんだけでした。たとえ出ている時間は少なくても、広い舞台にたった1人で立った我が子を誇らしく思ったそうです。

同じ主役でもセリフの多さが違うことに気がつく

Kさんの娘さんは小学生活最後の6年生の時、オーディションの末に主役となりました。運動が苦手なKさんの娘さんは、運動会で活躍することは無理なので、「小学校生活の思い出」として学習発表会に賭けていました。

クラスで目立つ女の子がピアノ伴奏のオーディションに流れたのも幸いし、6人の主役を男児5人、女児3人の8人で争ったそうです。「女の子が少なくて、3人とも合格したから本当にラッキーだった」とKさんは言います。

主役が多いのが今の流れと先輩ママから聞いていたKさんは、娘の出番もよくて5、6分と割り切って発表会当日を迎えました。しかし、劇が始まると場面によって主役のセリフの数が違うのに気がついたのです。準主役や脇役の話を黙って聞いて最後に発言するパターンと、舞台の真ん中に立って堂々とセリフを言うパターンの2つに分かれていました。

果たして我が子はどのパターンなのか、と不安と期待が入り混じるなか、第5幕に娘さんが舞台端の立ち位置でライトがオンになりました。それを見たKさんは、セリフの少ないパターンだとすぐに悟ったそうです。

大役を果たして満足感漂う我が子を見て心のモヤモヤが晴れた

主役の中でもセリフの多い少ないという現実に、Kさんは心中複雑でした。会場となった体育館で知り合いのママ達から「主役、凄いね」「堂々としていたじゃない」と声をかけられても作り笑いを浮かべるのが精一杯。K子さんの娘さんが発したセリフの数は2つ程度と、主役に選ばれた6人の中で一番目立たないシーンを任されていたのです。

我が子が帰宅した時、どんな声をかけようかKさんは悩みました。学習発表会の練習が本格化してから劇の話をあまりしなくなったのも、あのシーンになったことが原因なのでは、と思いめぐらせました。主役を目指して頑張って勝ち取ったのにと、本人が落胆しているのを悟られたくなかったのではと考えたのです。

帰宅した娘さんは、開口一番に「セリフ少ないからガッカリした?」と言ったそうです。そして、1人で真ん中に立つのも緊張するし、最後の学習発表会だから多くの同級生と同じ舞台に立っている場面が良いと、自らあの場面を志願したと驚きの告白をしたのです。

「主役だから変にママとパパが期待するといけないから劇の話は避けていた」と笑い飛ばす我が子の明るい顔を見て、Kさんの心のモヤモヤは消え去りました。

主役の立ち位置が親世代とは変わってきている

YさんとKさんはそれぞれお子さんが主役の座を掴んだのに、親が思っていたような主役とはかけ離れた存在でした。

一部の限られた生徒が演じていた主役は、今では複数人が分担することになってきています。そのため、親世代が経験してきた主役=スター的存在という図式は崩壊し、5、6人の主役がいる場合は各人の持ち時間が5、6分になっているのです。このように、より多くの生徒が主役を演じ、準主役も複数人で分担しているのは、目立つ子が偏らないよう先生が我が配慮していることの結果ともいえます。

劇で目立つ目立たないは、当事者である子供達より大人である親の方が気にすることがほとんどです。親の前のめり姿勢や役への不満は、モンスターペアレンツと受け止められたりするなどのマイナス面もあります。熱くなりすぎず、子供の努力を素直に認めるようにしたいですね。

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