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子どもの“初めてのスマホ”、みんなはどうしてる?『モバイル社会白書』の結果から

LIMO / 2020年2月29日 19時45分

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子どもの“初めてのスマホ”、みんなはどうしてる?『モバイル社会白書』の結果から

みなさんが携帯電話やスマートフォンを持つようになったのはいつからですか? 筆者が持ち始めたのは中学生くらい。当時はPHSやいわゆるガラケーが主流でした。最近は多くの人がスマホを持つようになり、ケータイ、スマホなどのモバイル端末の中で、スマホの所有率(2台目含む)は85.0%にまで増えているのだそう(※)。

では、子どもたちはどうなのでしょう。幼いときから親が使うのを目にし、親のスマホを触らせてもらったりしながら育つ子どもたち。当然、スマホを持つ時期も低年齢化していると思われます。そこで今回は、子どもにいつからスマホを持たせるか、また持たせる親たちはどんな心配をしているのかについて紹介していきます。

小・中学生の所有率はどれくらい?

まずはモバイル端末の所有状況を、NTTドコモ モバイル社会研究所が調査・公表している『モバイル社会白書Web版』の2019年版(http://www.moba-ken.jp/whitepaper/19_chap4.html#4-1)(上記※も同)で確認していきましょう。調査自体は2018年に関東1都6県の小・中学生の保護者に回答してもらったものです。

小学1年生で自分専用のケータイもしくはスマホを持っているのは13%。生徒数が20人のクラスを想定すると2.6人が持っているといったところ。持っているのはケータイが圧倒的です。2年生になると所有率は29%へと倍増。3〜5年生は40%前後で、そのうちスマホを持っている子どもが3〜4割を占めています。

急激にスマホ保有率が増えるのは、中学生。中学生では3学年を通じてモバイル所有率はほぼ6割になり、その9割以上がスマホです。地域性や学校の状況、家庭環境などにもよりますが、中学生からスマホを持ち始めるケースが多いようです。

スマホを持たせるようにした理由は?

親が子どもにスマホを持たせた理由(http://www.moba-ken.jp/whitepaper/19_chap4.html#4-5)で最も多いのは、「緊急時に子どもと連絡がとれるように」というもの。小学生の場合には、「子どもがどこにいるかわかるようにしたい」」という保護者も多いです。ケータイの場合も同様で、基本的には子どもの安全確認のために持たせるという意味合いが強いでしょう。

12歳以上になると「子どもの進学・進級」や「友だちが持ち始めたから」という理由が、特にスマホを持たせる場合に目立ちます。中学生からスマホ所有率が増えることと結果がリンクしていますね。

また、子どもの成長に従い、親子で直接会話する時間が減少している半面、それを補うツールとして親子間でのメッセージのやりとりが活発化するという調査結果(http://www.moba-ken.jp/whitepaper/19_chap4.html#4-22)もあります。親と面と向かって話をするのを面倒に感じたり、塾や習い事でなかなか会話する時間が取れなかったりと、その年齢なりの事情があるようです。

子どもにスマホを持たせるとどんな心配がある?

子どもとしては、まわりの友だちがスマホを持っていれば欲しくなるのが当たり前。スマホを持っていないからと、仲間はずれにされないか心配になるのも親心。

でもまだ自分でコントロールできない年齢だから、心配なことも多いはずです。多くの親が心配しているのはどんなことしょうか?

スマホの使い過ぎで依存にならないか心配

親から見た心配事(http://www.moba-ken.jp/whitepaper/19_chap4.html#4-15)のトップ──回答者の9割以上が挙げたのは「スマホ依存」。大人でも懸念されている問題なので、子どもであればなおさらです。

トイレに行くにもお風呂に入るにも、友達からのメッセージやアプリからの通知などが気になって一時も手放すことができない、動画サイトやゲームにのめり込み日常生活がおろそかになる、といった事態はすでに何年も前から報告されています。依存が進むと、スマホが使えない状態に耐えられずイライラしたり暴力を振るったりすることもあり、悪影響を心配するのももっともです。

長時間の利用による健康への悪影響が心配

スマホの使い過ぎでは、精神面だけではなく体の健康への影響も多くの親が心配しています。運動不足による運動能力の低下、長時間同じ姿勢でスマホを操作し続けている事による姿勢のゆがみ…、さらに夜遅くまでスマホに没頭していることによる睡眠不足など、さまざまな影響が指摘されているからでしょう。

またそれとは別に、LEDディスプレイから出ているブルーライトの影響を心配する親も8割以上。スマホの画面から出ているブルーライトは目の網膜にダメージを与え、ドライアイや目の疲れの原因となります。体内リズムにも影響するため、睡眠の質の低下や感情のコントロールがしにくくなるなど、さまざまな不調につながります。

心も体も成長途中の子どもにとっては、スマホはあまり良いものとはいえないかもしれません。しかし子どもといつでも連絡が取れる安心感や便利さが得られているのは、紛れもない事実。ブルーライトをカットするフィルムや画面設定をし、寝る2時間前になったら使わないなど、家庭内できまりを作ると心配ごとが軽減されるでしょう。

ネットでのコミュニケーションに危険がないか心配

SNSやメールなどを通じたネットコミュニティで、いじめやトラブルに巻き込まれたりしないか、というのも多くの親が心配する事の一つ。他にも不適切なサイトを閲覧して多額の課金をされたり、知識不足から自身の個人情報を公開してしまったりするリスクもあります。

最近は、こうした危険から子どもを守るため、使い過ぎを防ぐための利用時間の制限、フィルタリングや課金防止対策がスマホ自体の機能やアプリで提供されるようになっています。スマホを持たせるときには、子どもが安全にスマホを使える環境も同時に整えてあげることが必要ですね。

まとめ

大人でもついつい使いすぎてしまうのがスマホ。それを子どもが持つとなると、ゲームや友だちとのメッセージのやりとりが楽しくてやめられないという気持ちもわかります。子どもときちんと話し合い、ある程度の決まりを作ってスマホを持たせるのがベターでしょう。

また、家族間のコミュニケーションさえもスマホを介したメッセージのやりとりがほとんど、ということにならないよう、こまめに会話の場を設けると良いかもしれませんね。

【参考】
株式会社NTTドコモ モバイル社会研究所『モバイル社会白書Web版』2019年版(http://www.moba-ken.jp/whitepaper/wp19.html)

注)本文の調査データ引用部分では、「ケータイ」はスマートフォン以外のフィーチャーフォン、キッズケータイを指し、スマホとケータイの両方を保有している場合は「スマホ所有」として集計されています。

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