何でも親まかせの子、やってやる親…。あ然とする行動は就活やお金の始末にも
LIMO / 2020年3月12日 20時35分
何でも親まかせの子、やってやる親…。あ然とする行動は就活やお金の始末にも
親離れ、子離れできない人々
最近は少子化が進んだせいか、親離れ・子離れできていない家庭が増えているという話を耳にすることがあります。親子関係については必ずしも「正しい在り方」というのはないと思いますが、大人になったら適度な距離を保つようになるのが自然でしょう。しかし、必ずしもそうではないようなのです。
今回は、あ然とするような「親離れ・子離れできていない」人々のエピソードをご紹介します。
就職面接に親が同伴、入社辞退も親が対応
ある企業で人事の仕事をしているAさんは、最近の就職面接で驚くことがあると言います。
「ここ2〜3年、時々親を連れて面接に来る人がいて、年ごとに数も増えてきて衝撃を受けている。採用活動を始めるときに『保護者待機室が必要なのでは?』という話にもなったくらい。一応受付は一人で来るけれど、その前のエスカレーターホールのところで親が待っていたり、ロビーで親らしき人がウロウロしているのを見ることもある」と話してくれました。
面接についてくる親たちや親を連れてくる学生たちに特に共通項はないそうで、Aさんは「今の学生ってよくわからない。過保護も当たり前のように受け入れるし、過保護だとも気付いていない感じ。親の操り人形みたい」と首を傾げます。
「面接が終わったらすぐに親と仲良く帰っていく。別に本人の人格に問題がなく採用基準を満たしていたとしても、『何かあったときに親が出てきてトラブルになりそうだと思って何となく敬遠してしまう』と言う面接官もいる」のだそう。
「ある年は、親を同伴したという話が配属しようと思っていた先の部長に伝わって、『うちはそういう人は嫌だ』と言われたことも。一方で親が入社辞退を伝えてくることもあり、正直やりづらい」と、悩みもあるようです。
クレジットカードの支払い督促を親に回せと言う
クレジットカード会社のカスタマーセンターでマネージャーとして働くBさんは、厄介な連絡を受けたことがあると言います。
「ある派遣社員の女性が困ったようにやってきて、『督促は親にしてくれと迫られた。これ以上電話されてもお金は払えない。親だったらすぐに支払いができるし、親にも許可を取っていると言われて困っている』と相談された」のだそう。
「何度電話をしても同じことの繰り返しらしく、『支払期日はとっくに過ぎているし、どうしたらいいのか』と聞かれて、私も困ってしまった」と言うBさん。
基本的に金融機関の保有する情報は、家族であっても本人以外に伝えることはできません。督促を家族にしてほしいと電話をかけるように依頼されてもどうしようもないのです。
「30歳を超えた大人が、家族にクレジットカードの支払いをさせようというのは驚きだし、それを認めてしまっている親もどうかと思う。親離れができていないってこういう感じなのかと。でもその人が繰り返し唱える番号に勝手に電話をかけるわけにもいかないし、本当に困った」と話してくれました。
結果としてはきちんとルールを説明し、本人が親からお金をもらって入金し、無事延滞が解消されたようです。このように、精神的にだけでなく、経済的にも親離れできないケースもあるようです。
欠勤の連絡も退職の連絡も親
最後は金融機関に勤務するCさんです。Cさんの職場では、昨年入った男性の新人2人が親離れ・子離れできていないと感じるのだとか。
「体調不良で欠勤するという連絡を母親が電話してくる。歓迎会のときにも親が迎えに来ていたし、その2人はとにかく母親にべったり。ここ数年は欠勤連絡を母親にさせる新人社員が1、2は人いる」とのこと。
「欠勤連絡してきた翌日に『欠勤の連絡くらい自分でしなさい、いい大人なんだから』と言ったら、次の日から来なくなった。最初は母親がまた欠勤を連絡してきたけれど、そのうち連絡もなくなり、最後は1か月後くらいに『辞めさせてもらいます』となぜか怒った声で母親から電話が入った」のだそう。
「人事部につないだら、人事の担当者も激怒していた。その社員の存在をみんなが忘れかけていた頃で、『まだ辞めてなかったんだ』とちょっとした話題になった」とのこと。
会社に勤めている以上、大人として責任が問われる年齢なのですから、何でも母親に頼らないでほしいという気にもなりますね。
おわりに
家族愛の形というのはさまざまですが、周囲が違和感を抱くような行き過ぎた過保護は控えてほしいもの。愛情を注ぎたくなる気持ちもわかりますが、ある年齢になったら子どもの成長を遠くから見守るのも親の仕事ではないでしょうか。
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