【コロナショックで資産が半分に!?】「iDeCo・つみたてNISA」利用者が今とるべき対処法とは
LIMO / 2020年3月18日 19時15分
【コロナショックで資産が半分に!?】「iDeCo・つみたてNISA」利用者が今とるべき対処法とは
~こんな時こそポートフォリオの見直しを~
2019年に話題になった「老後2000万円問題」などを追い風に、「iDeCo」と「NISA」の認知度は高まってきた感がありますね。これらの制度を活用して投資デビューしたばかり、という人もいるでしょう。
しかし、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で株価下落が続く今、「数日で資産が半分に目減りした」などと聞くと「やっぱり投資は怖い!」と感じる人もいるはずです。
でも、「ノーリスク、ノーリターン」が投資の大原則。
今回のような経済混乱が起きなくとも、投資には常にリスクが伴います。
こんな今、「iDeCo」「つみたてNISA」のしくみをおさらいしながら、今後の対処方法を一緒に考えてみましょう。
iDeCo(個人型確定拠出年金)のキホン
「iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金(https://www.ideco-koushiki.jp/guide/))※1」とは、「自分で作る年金」ともいわれ、「自分で申し込み、掛金を拠出し、運用方法を選んで掛金を運用する」ものです。
つまり、いくつかの選択肢の中から運用商品を指定して月々一定額のお金を積み立て、60歳以降(原則)になったら、運用益も含め、それらを年金として受け取るのです。
iDeCoを始めたい
iDeCoを始める際は、金融機関に申し込むことになります。
指定できる運用商品は金融機関によって異なりますが、大きく分けて以下の2種類があります。
元本確保型…定期預金や保険商品などで、所定の利息が上乗せされます。
投資信託 …投資の専門家が株や債券などに運用し、運用結果が投資額に応じて分配されるタイプの商品です。運用結果によっては、元本割れの可能性があります。
iDeCoの特徴
掛金が全額所得控除となるほか、住民税と所得税の軽減や運用益が非課税(通常は20.315%の税金がかかる)という利点があります。
また、年金として受け取る場合は「公的年金等控除」、一時金として受け取る場合は「退職所得控除」が適用となり、どちらも所得税が軽減されるのもポイント。
加入できるのは20歳から60歳までとされていましたが、2020年度の税制改正によって65歳までに引き上げられます。
「70歳まで」と定められていた受給開始年齢も、「60歳から75歳の間」へと変更に。会社員の加入条件も緩和され、より利用しやすくなります。
※1「iDeCoってなあに?(https://www.ideco-koushiki.jp/guide/)」iDeCo公式サイト(国民年金基金連合会)
つみたてNISAのキホン
NISA(ニーサ)の正式名称は、少額投資非課税制度。
少額から株式や投資信託などの金融商品に投資ができる点と、投資から得た配当金や分配金、譲渡益に非課税枠が利用できる点が特徴です。
成人が利用できるものには「一般NISA(https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/nisa/overview/index.html)※2」と「つみたてNISA(https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/tsumitate/overview/index.html)※3」があり、どちらか片方しか利用ができません。
このうち、積み立て感覚で長期投資を行うことができるのが「つみたてNISA」。非課税投資枠の上限は、新規投資なら毎年40万円で、非課税期間は最長20年。投資可能期間は2018年~2037年(2020年度の税制改正で2042年に延長予定)となっています。
「一般NISA」は、株式への投資が可能ですが、「つみたてNISA」は、「長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託」のみとされています。
つみたてNISAを始めたい
「つみたてNISA」をはじめる際は、まず、金融機関にて、つみたてNISAの口座の開設手続きを行います。実際に運用商品を選んで投資を開始するのは、口座が開設されてからとなります。
なお、口座の開設は、全金融機関を通して1人1口座。口座開設後に別の金融機関への移管は可能ですが、手続き可能な期間が限られているなどのルールがあります。
つみたてNISAの特徴
iDeCoとは異なり、「つみたてNISA」では、投資から得た配当金や分配金、譲渡益といったものは非課税になりますが、投資した金額(掛金)は所得控除の対象にはなりません。
また、iDeCoだと、掛金・運用益ともに原則60歳になるまでは解約も引き出しもできませんが、「つみたてNISA」は、好きなタイミングで売却して現金化することができます。
※2「一般NISA(https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/nisa/overview/index.html)」NISAの概要(金融庁)
正式名称は「NISA」ですが、ここでは「つみたてNISA」と区別するために「一般NISA」の呼び名を使います。
※3「つみたてNISA(https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/tsumitate/overview/index.html)」つみたてNISAの概要(金融庁)
コロナショックで株暴落!「どうする?投資ビギナー」
資産づくりのファーストステップとしてiDeCoやつみたてNISAを始めたという人のなかには、コロナショックによる相場の大暴落で「このまま続けて大丈夫なのか?」と悩む人もいるはずです。
iDeCoは始めたら原則として解約はできませんが、「つみたてNISA」に関していえば、株価が暴落したからといって、慌てて売却したり、積み立てを停止したりということはしなくてもよいといわれています。
その理由は、積立型の投資信託のメリットにあります。「安いときには多く、高い時には少なく」買えるため、長期的にみると平均購入単価が平準化される効果が期待できるからです。
ただし、iDeCo、つみたてNISAともに、リスクができるだけ小さくなるよう、購入する銘柄の比率など、投資内容の見直しは行ったほうがよいかもしれません。
まとめにかえて
みなさん、いかがでしたか。現在、COVID-19の影響により、世界的な混乱が起きており、社会活動全体が収縮・停滞しています。
2008年のリーマンショック時以上の経済危機ともいわれるなか、「お金」「くらし」、どちらも、この先の見通しがなかなかつかない状況ですが、いずれ収束する時がやってくるでしょう。
こんなときこそ、投資のしくみを正しく理解し、ご自身のポートフォリオを見直す絶好の機会かもしれません。
「過剰に恐れることなく冷静に」これからもコツコツと資産づくりに取り組み続けたいものですね。
【ご参考】貯蓄とは
総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。
【参考URL】
※1「iDeCoってなあに?(https://www.ideco-koushiki.jp/guide/)」iDeCo公式サイト(国民年金基金連合会)
「iDeCoをはじめるまでの5つのステップ(https://www.ideco-koushiki.jp/start/%E3%80%80)」iDeCo公式サイト(国民年金基金連合会)
※2「NISA(https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/nisa/overview/index.html)」NISAの概要(金融庁)
※3「つみたてNISA(https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/tsumitate/overview/index.html)」つみたてNISAの概要(金融庁)
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