コロナで増加中の投資ビギナー~始めたきっかけ&注意しておきたいこと~
LIMO / 2020年8月29日 11時45分
コロナで増加中の投資ビギナー~始めたきっかけ&注意しておきたいこと~
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大によって私たちの生活に大きな変化が生まれてから、はや半年が過ぎました。いまだ収束のめどがつかないこのウイルスにどう対応していけばよいのか・・・。そんな将来の不安を解消するための手段として投資を選ぶ、という人もいるようです。
ちなみに、アメリカでは若者を中心に株を小口で売買できるアプリが大流行。アメリカの株高を支える一因ともいわれています(※1)。日本でも楽天証券が2020年上半期で前年度のおよそ倍の約65万口座を獲得するなど、投資に対する関心度は上がっています。(※2)
(※1)「米、スマホで株取引急成長 ロビンフッドの価値1兆円(https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62873810Q0A820C2EE9000/)」日本経済新聞
(※2)「2020年12月期上半期決算説明資料(https://www.rakuten-sec.co.jp/ITS/disc_PDF/kessann_20200731.pdf)」楽天証券株式会社
みんなが投資を始めるきっかけは?
では、みんなはどのようなことがきっかけで投資を始めるのでしょうか。一般社団法人投資信託協会が2019年に行った、「投資信託に関するアンケート調査報告書-2019年(令和元年)投資信託全(https://www.toushin.or.jp/statistics/report/research2019/)般(http://www.toushin.or.jp/statistics/report/research2019/)」を見てみましょう。次の表は「投資信託未経験者」を対象に、購入検討のきっかけを聞いた結果です。
全体的に分散傾向ですが、若年層に限れば、
金融や投資方法を勉強して理解出来たら
手取り収入が増えたら
身近な人に勧められたら
といったことが購入を検討するきっかけになっているようですね。実はアメリカでは以下のような流れでアプリが流行したといわれています。
COVID-19対策のロックダウンによって時間ができた若者が投資を勉強し
↓
消費できない分貯まったお金などの使い道として株式投資に目を付け
↓
友達に勧められてアプリをインストールした
(注)アメリカの株取引アプリ「ロビンフッド(https://robinhood.com/us/en/)」には知人を紹介すると株がもらえるシステムがあります(※3)。
日本でもコロナ禍で時間ができた若者が投資を勉強し、給付金などを運用するために口座を開いた可能性は否定できません。
(※3)「株取引アプリ『ロビンフッド』 簡単すぎる(http://%EF%BC%9Fhttps://jp.wsj.com/articles/SB11507156727757504149004586581844242449346)」THE WALL STREET JOURNAL 日本語版
コロナ禍で投資を始めた人の声
では、今年投資デビューした人たちにはどのようなきっかけがあったのでしょうか。実際の声を聞いてみましょう。
知っている会社の株価が下がったのでチャンスだと思った(Aさん・20代男性・会社員)
Aさんは、「前々から投資に興味はあった。給料は簡単には上がらないので投資をして少しでもお金を増やしたいと思っていた。株取引は信用取引に手を出さない限りは、株価がゼロになる可能性はあってもマイナスにはならない。だったらいいか、と思って口座を開いた。購入を考えたのはある程度事業内容を知っている企業だったし、チャートを見たらかなり株価が下がっていたから、あとは上がるだけだなと思って買ってみた」といいます。以前から関心のあったようですが、「コロナ禍で株価が割安になった」というきっかけで投資を始めたのでしょう。
友人に強く勧められた(Bさん・30代女性・看護師)
Bさんは、「看護師仲間で話しているときに『絶対、今始めたほうがいいよ!』と強く言われた。なんとなく話を聞いていると、今なら1000円とかでも始められるっていうし…。とりあえず始めてみるのも悪くないかなと思った。
周囲にお金を貯めている女性が多く、話を振ってみると『実は私もやってるよ』『医療系の会社なら知っているから買いやすい』とか『優待がお気に入りで化粧品メーカーの株を持っている』などという話がどんどん出てくる。『みんな意外とやっているんだな』ということがわかって、なんとなく始めた」といいます。
周囲に経験者がいると相談もでき、始めやすいという例ですね。「やってみよう」と思ったときが投資のチャンスなのかもしれません。
投資ビギナーさんにありがちな3つのケース「傾向と対策」
いざ投資を始めてみたものの、あまり成績が芳しくない人も多いでしょう。投資で失敗する人には特徴があります。こうなってはいけないという3つのパターンを紹介しますので、もう投資を始めている人も、投資未経験の人も確認してみてくださいね。
言われるままに投資商品を決める
投資初心者に多く見られるのが、勧められるがままに投資商品を購入してしまうケースです。銀行員や証券マンのカモになりやすいので注意しましょう。営業員が紹介してくる商品は、売る側のメリットとなる、例えば手数料が高い商品などがほとんどです。
同じ資産ばかりを買ってしまう
投資をひとつの資産ばかりに集中してしまうと、価格が暴落したときに受けるダメージが大きくなります。
投資の世界では、「卵は一つのカゴに盛るな」と言われています。一つのカゴに卵を全て入れてしまった場合、カゴを落としたら全て割れてしまいますが、複数のカゴに少しずつ盛っておけば、落としたとしても少しのダメージですみますよね。
短期的に結果を出そうとする
投資で失敗する人の中では、投資を「ギャンブル」と考えて短期的に儲けようとする人が多くみられます。投資の中には、確かに短期で結果を出せるものもあります。しかし、その類いの投資には知識と経験が必要で、初心者にできるものではありません。
まずは、長期投資をしながら、お金や相場に対する知識を深めていくことをおすすめします。その経験が、投資の知識やスキルの向上につながることが期待できます。
おわりに
投資を始めるきっかけがどのようなものだったとしても、簡単にお金を失ってしまうようなことは避けたいですよね。そのためには、人任せではなく、自分なりの戦略を持つことが必要です。その戦略を持つために、まずは投資の知識を深めていくことから始めてみてはいかがでしょうか。
【参考】
(※1)「米、スマホで株取引急成長 ロビンフッドの価値1兆円(https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62873810Q0A820C2EE9000/)」日本経済新聞
(※2)「2020年12月期上半期決算説明資料(https://www.rakuten-sec.co.jp/ITS/disc_PDF/kessann_20200731.pdf)」楽天証券株式会社
「投資信託に関するアンケート調査報告書-2019年(令和元年)投資信託全般(https://www.toushin.or.jp/statistics/report/research2019/)」一般社団法人 投資信託協会
ロビンフッド(Robinhood)(https://robinhood.com/us/en/)
(※3)「株取引アプリ『ロビンフッド』 簡単すぎる?(https://jp.wsj.com/articles/SB11507156727757504149004586581844242449346)」THE WALL STREET JOURNAL 日本語版
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