子どもか、キャリアか…?仕事と家庭を「両立しやすい職種」とその「共通点」
LIMO / 2020年9月14日 18時45分
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子どもか、キャリアか…?仕事と家庭を「両立しやすい職種」とその「共通点」
出産や育児を経験した女性であれば、出産によってキャリアを諦めなければいけなくなる場合もあります。そこまでは行かずとも、出産・育児を機に「思ったように働けなくなった」と感じる女性が大半でしょう。
そこで今回は、出産後も家庭と仕事の両立がしやすい職種を考えてみます。
出産後「キャリアを捨てる女性」は9割以上!?
三菱UFJリサーチ&コンサルティング(厚生労働省委託調査)の「労働者アンケート調査結果」(https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/dl/h26-02_itakuchousa00.pdf)によると、「出産を機に仕事を辞めたことがある」と答えた女性は正社員で53.3%、フルタイムの非正社員で67.8%、短時間の非正社員で90.7%にも及んでいます。
また、出産・育児等を機に離職した女性に多く見られる離職理由は「家事・育児に専念するため」となっています。
世界的に「男女平等」の概念が広く定着しつつある今日ですが、筆者は男女の役割にはそれぞれにしか担えない重要な役割があると考えています。なぜなら、妊娠・出産や授乳は女性の体の機能があって成り立つ営みですし、それを男性に求めるのは酷なのではないかと考えます。
近年では、男性の育児休暇取得率が上昇したり、世界的にも「男性が育児をする」ことが当たり前になってきていますよね。そうした男女平等の世界観は素晴らしいのですが、女性しかできない妊娠・出産などを考えると、女性は男性に比べて「キャリアを捨てなければいけない機会が多い」といえます。
筆者も第1子・第2子妊娠時はそれぞれ離職していますし、妊娠・出産によって自分の体や心が大きく揺れ動く戸惑いも感じてきました。「妊娠は病気ではないから、出産直前まで(出産直後すぐ)働ける」と考える人もいるようですが、お腹の中で命を育むということは並大抵のことではありません。
妊娠・出産によってキャリアを仕方なく捨てる女性も多いということを、もっと知ってもらいたいです。
仕事と家庭の両立がしやすい職種とは
ここからは、3度の妊娠・出産、転職を繰り返した筆者が感じた、仕事と家庭を両立しやすい職種についてご紹介します。
デザイン業
一口に「デザイン業」といってもその種類は幅広く、パッケージデザインやWEBデザイン・ロゴマークや看板・アパレル系のデザインなど、センスを活かして仕事につなげやすいのが特徴です。
デザイン業は主に「自宅でPCに向かって作業」する時間が多く、企業に出勤する場合もフレックスタイム制などの柔軟な働き方が採用されているケースも珍しくありません。
クライアントと委託契約を結んで仕事を受注する働き方が中心ですが、「産後しばらくは働く時間をセーブする」など、自分で仕事量を調節できるのも嬉しいポイントです。
WEBマーケティング
WEBマーケティングの仕事も、デザイン業と同じく「PCとにらめっこ」です。仕事内容は主に、WEBに掲載する記事を書いたり編集したりするだけではなく、インターネット上で話題になっているトピックを調査してオウンドメディアに活かしたり、より多くの人にアクセスしてもらえるように記事を分析したりします。ECサイトがあれば、そこでの運営業務も入ってきます。
WEBマーケティング業界では何年も前からテレワークスタイルが定着しているため、働きながら子育てに奮闘する在宅ママワーカーが多いのも特徴的。未経験者の求人募集もよく見かけるので、検討してみても良いかもしれません。
ライティング
ライティング業は主に、インターネット上のWEBコンテンツを充実させたり、書籍・雑誌を作る際に記事や文章を書くことです。
ライターに求められるスキルといえば、「正しい日本語を使って、分かりやすい文章を執筆する」ことですが、それ以外にも「納期を守る」「編集者やクライアントの要望に幅広く応える」などのコミュニケーションスキルも欠かせません。
ライティングの多くは在宅でできるため、キャリアと両立させやすいのが特徴です。実際に、筆者も第2子出産以降はフリーランスライターとして生計を立てており、第3子妊娠・出産時もキャリアを途切れさせずに続けられました。
医療関係
ここまでご紹介した職種は「PCとにらめっこする仕事」なので、向き不向きがあるでしょう。「人と関わる仕事がしたい」「手に職をつけたい」と感じている人は、「医療関係の職種」を検討するのも良いでしょう。
筆者の友人には看護師や助産師として働くママワーカーが多いのですが、ほとんどの友人が希望通りのタイミングでの再就職に成功しています。医療関係従事者は通年募集されていることが多く、自身のタイミングで再就職の日取りを選べるのはかなりありがたいですよね。
また、病院やクリニックは全国に点在しているため、再就職の場所に限られないのも大きな魅力です。「結婚で田舎へ引越すことになった」という場合でも、問題なく順応できることが多いでしょう。
「手に職」は強み!
今回ご紹介した「デザイン」「WEBマーケティング」「ライティング」「医療関係」の仕事は、独学で学べるものから学校などで学び国家資格を取得しなければならないものまで様々です。
ジャンルはまったく異なりますが、すべてに共通することは「手に職をつける」ということ。自分にしかできない「強み」を活かしたり国家資格をする取得ことで、妊娠・出産後のキャリア形成につながる可能性が高いといえるでしょう。
参考
「出産・育児等を機に離職した女性の再就職等に関わる調査研究事業 労働者アンケート調査結果(2015年3月)」(https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/dl/h26-02_itakuchousa00.pdf)三菱UFJリサーチ&コンサルティング(厚生労働省委託調査)
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