小5の息子に投資をさせてみた! お金を「稼ぐ、増やす」方法を子供に教えるには?
LIMO / 2020年10月18日 10時0分
小5の息子に投資をさせてみた! お金を「稼ぐ、増やす」方法を子供に教えるには?
近年、子供に「お金」についてきちんと教育することが重要視されています。
ただ漠然と「お金は大切な物」と教えるのではなく、お金の仕組みや金融のさまざまな働きを知ることにより、自分の価値観や生き方をブラッシュアップする…これこそが真の「お金の教育」です。
では、小学生がお金について学ぶには、いったいどのような方法があるのでしょうか?
家のお手伝いで「稼ぐ」と「貯める」を学ぶ
小学生がお小遣いを稼くのに一番現実的で安全、かつスタンダードな方法といえば、やはり「家のお手伝いをすることで賃金をもらう」ことではないでしょうか。
かくいう我が家も、小学3年生の娘のお小遣いは「アルバイト制」です。
洗濯物たたみ…1回20円
お風呂洗い…1回50円
毎日きちんとやると、1日あたり70円の報酬。これを毎日やれば
70円×30日=2,100円
小学校の中学年がもらう1カ月のお小遣いは500円が多数派ですから、それに比べると破格の金額!
…ではあるのですが、なかなかそう上手くいくはずもなく「今日は友達と遊びたいから」「今日は習い事で疲れたから」などと言ってはお手伝いしない日も多いもの。さらに「仕事」ですから当然、仕上がりに厳しいチェックも入れます。適当な仕事をしていたら減額、「この出来では報酬を支払えない」という日もあります。
娘自身も「きちんと身を入れて仕事をしていない」という自覚があるので、減額は甘んじて受け入れ、今では「ただ仕事をする」のではなく「きちんと仕事をする」ことを意識するようになった気がします。
金額に波はあるものの、月1,000円程度は稼いでいる娘。稼いだお金は貯金箱にプール。可愛い文房具や今流行りの「鬼滅の刃」グッズ、お出かけの際のお小遣いとして使用しています。
「お小遣いアルバイト制」には、
お手伝いは「心」でするもの。子供がお金でしか動かなくなる
お手伝いが義務になってしまう
など、否定的な意見も多いですが、娘に「働くことでお金を得る」ということを体感してもらえるいい機会だ、と筆者は感じています。
子供も積み立て投資で「増やす」時代
今は資産運用の時代。どうやら子供へのお金の教育も「稼ぐ・貯める・増やす」が3本柱となっているようです。
ひと昔前のように、それなりの預貯金があれば利息で資産が増えていくような時代でありません。つまり、お金をどう稼ぎ、どう使うかにプラスして「どう増やすか」を子供に教えることも重要である…というわけです。
最近は、iDeCoやNISAに代表される積み立て投資や、未成年でも開設できる投資用口座に注目が集まっています。中でもジュニアNISAは、少額から投資可能で非課税枠も80万円と小さめなことから、子供に資産運用を教えるのに最適である、と考えている家庭も少なくありません。
小学6年生の男の子の父親、Mさんは、息子が小学5年生のときに息子名義の口座を開設、ジュニアNISAを始めました。
「小学4年生の正月、息子は親戚からたくさんお年玉をもらい、その総額が4万円弱になったんです。息子はそのお年玉でゲームソフトを1つ購入、残りは貯金する、と言いました。そこで『お金を貯めるのではなく、増やしてみないか?』と提案したんです」
「お金を増やす」という言葉に反応した息子。Mさんは早速息子とふたりで銀行へと出向き、担当の人に「ジュニアNISA」について詳しく説明してもらいました。
「担当の方の説明も上手だったので、息子も『やってみる』と乗り気に。リスクの説明もされましたが、どこまでわかっているのやら…。それも勉強と思い、お年玉の残りと月々の小遣いの一部を合算する形で、月々3,000円の積み立て投資をしている息子を見守ってきました」
ジュニアNISAがきっかけで、投資というものに興味を持ち始めたMさんの息子。しかしジュニアNISAは2023年末に制度の終了が決定しています。しかし、これが大きなチャンス…とMさんは語ります。
「当初は本人が18歳になるまで払い出しができない仕組みだったのですが、廃止になるといつでも払い出し可能に。ちょうど始めた年に投資した分が、非課税の恩恵を受けられる5年を迎えるタイミングなので、息子にこのまま持ち続けるか(*)、はたまた他の資産運用にチャレンジするか…考えさせる機会にしたいと思っています」
(*)制度終了の2024年以降、ジュニアNISA預かりの資産は、非課税期間5年を終了したものから順次「継続管理勘定」に移され、18歳までは非課税で保有することができます。ただし、新規投資はできません。
まとめ
今後、「お金の教育」がさらに重要視されていくことは必至です。新しい「お金の貯め方・増やし方」の選択肢も登場してくることでしょう。子供に正しいお金との付き合い方を身につけてもらうためには、親が常にアンテナを張りめぐらせて、世の中の動向に敏感になっておく必要があります。
とはいえ、「自分自身が資産運用についてまったく理解していない」という大人が多いのも現状。そんな方はこれを機会に子供と一緒に資産運用を学んでみるのもいいかもしれませんね。
【参考】
「子どものくらしとお金に関する調査(第3回)2015年度(https://www.shiruporuto.jp/public/data/survey/kodomo_chosa/2015/pdf/15kodomo.pdf)」(金融広報中央委員会)
「令和2年度 租税特別措置法等(所得税関係)の改正(https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2020/explanation/pdf/p161-330.pdf)」(財務省)
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