電子マネーだとお金を使いすぎる? キャッシュレスへの意識は変わったのか

LIMO / 2020年10月30日 20時0分

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電子マネーだとお金を使いすぎる? キャッシュレスへの意識は変わったのか

昨年10月の消費税率引上げに伴い、国主導の「キャッシュレス・ポイント還元事業」が始まり、キャッシュレス決済は急速に社会に浸透してきました。しかし、今年9月には突如として「ドコモ口座の不正引き出し」が問題になり、戸惑いを感じた人も多かったのではないでしょうか。

博報堂生活総合研究所は、今年2月に「お金に関する生活者意識調査」の結果を公表しました。この調査では、2019年11月と2017年11月に行われた調査結果を比較することで、2年間のうちに生活者意識がどのように変わったのかを示しています。

そこで本記事では、同調査結果を元に、実際にキャッシュレス社会やお金に対する意識、支払い手段などが、この2年間にどのように変化してきたのかをポイントをしぼってご紹介していきます。

「キャッシュレス社会への賛否」の変化は?

2017年度調査では、キャッシュレス社会に「なった方がよい」と回答した賛成派が48.6%、「ならない方がよい」と回答した反対派が51.4%でした。なんと、当時は反対派が過半数を超えていたのです。

しかし2年後の2019年度調査では、賛成派が63.0%、反対派が37.0%となり、賛成派が大きく増加したことがわかります。賛成派の主な理由としては、以下があげられています。

利便性が高いから

楽だから・手軽だから

やりとりがスムーズだから

2年前と比べると、キャッシュレス決済サービスの種類が豊富になったことに加え、利用できる店舗も増えたため、利便性や手軽さが評価されたようです。

また、さまざまなキャンペーンや割引をきっかけに実際にキャッシュレス決済を利用してみて、その支払いのスムーズさに好感を持った人も少なくないでしょう。

一方で、反対派の理由の1つである「セキュリティに不安があるから」という意見は、現在においてもキャッシュレス決済の大きな課題の1つと言えます。今年は前述のドコモ口座の不正引き出し問題があり、今後このような事件が増えてくれば、一転して反対派が増えてくる可能性もありそうです。

「現金利用」が減っている人は48.8%

2019年度調査では、直近2~3年間について現金の利用が「増えている」と回答した人が10.7%、「減っている」と回答した人が48.8%でした。

現金の利用が減った代わりに増えた支払い手段は、やはりクレジットカードや電子マネーです。クレジットカードは45.3%、電子マネーは37.3%の人は利用が「増えている」と回答しており、どちらも「減っている」と回答した人の割合を30.0ポイント以上引き離しています。

この結果からも、実際にこの数年間に支払い手段としてのキャッシュレス化が大きく進んだということが言えそうです。

お金に関する意識の変化

2017年度調査では、現金に関する意識について、「どこでもクレジットカード・電子マネーで決済できるなら、現金は持ち歩きたくない」と回答した人が40.2%、「それでも現金は持ち歩きたい」と回答した人が59.8%でした。

一方、2019年度調査では「持ち歩きたくない」が46.3%、「持ち歩きたい」が53.7%となっており、現金なしで生活したい人が増えてはいるものの、いざというときのために現金も持ち歩きたいという意識は今も強いことがわかります。

また、現金を「持ち歩きたい」人が多い理由の1つに、「現金で支払う方がお金の使いすぎを防げるから」というものがあります。

実際に2017年度調査では、お金の使いすぎについて、電子マネーよりも「現金で支払う方がお金の使い過ぎを防げる」と回答した人が75.5%となっており、大多数の人が電子マネーによるお金の使い過ぎを懸念していました。

対して2019年度調査では、「電子マネーの方が防げる」と回答した人が30.9%、「現金の方が防げる」と回答した人が69.1%となっており、お金の使い方について電子マネーにポジティブな見方をする人が少しずつ増えてきている様子がうかがえます。

電子マネーの使い過ぎが心配だ…と感じる方は、予算をきちんと決める、オートチャージを使わない、家計簿アプリと連携させるといった対策を、キャッシュレス決済の利用と合わせて検討してみると良いかもしれませんね。

まとめ

本記事では、博報堂生活総合研究所 「お金に関する生活者意識調査」を元に、2年間でのキャッシュレス社会に対する意識の変化について紹介しました。総合的に見て、やはりキャッシュレス決済は社会に広がってきており、ポジティブな見方をするようになった人が増えたようです。

しかしながら、必ずしも現金よりもキャッシュレス決済が優れていると決めつけるのではなく、どちらの利便性も享受しつつ、日常生活がより豊かになるよう自分なりの支払い手段を使い分け法を考えてみてはいかかでしょうか。

【参考】博報堂生活総合研究所 「お金に関する生活者意識調査(https://www.hakuhodo.co.jp/uploads/2020/02/20200204.pdf)」

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