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「結婚する男性に年収500万円希望」は現実的? 県庁所在地別の収入を見てみる

LIMO / 2020年11月5日 11時0分

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「結婚する男性に年収500万円希望」は現実的? 県庁所在地別の収入を見てみる

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行以降、婚活する人が増えているそうです。「日本結婚相談所連盟」を運営する株式会社IBJによると、2020年8月のお見合い成立件数は、過去最高の4万1,744件に達しています。

筆者の周囲にも婚活中の人がいますが、みな口を揃えて言うのが「普通の人でいい」ということです。よくよく聞いてみると、「年収500万円くらい」「正社員」など具体的な希望が出てくるのですが、それは本当に「普通の人」なのでしょうか。

もし、自分の「これくらいが普通」と思っていることが、現実の普通から大きくかけ離れていたとしたら、知らず知らずのうちに出会いの機会を逃してしまっている…なんてこともあるかもしれません。

新型コロナの影響で恋愛・結婚意向が高まる

今年9月にリクルートブライダル総研は、コロナ禍での婚活の実態把握のための調査「婚活実態調査2020」の結果を公表しました。この調査によると、もともと恋愛・結婚の意向があった人のうち、新型コロナの影響でさらに恋愛・結婚の意向が高まったという人が約4割に上ったそうです。

その理由として、「人と過ごすことの貴重さを感じた」「将来を考える機会が増えた」という人が多かったとのこと。外出自粛によって人と会う機会が減ったり、収入が不安定になったりしたことが、恋愛・結婚の意向を高めたのでしょう。

結婚相手に求めるものは?

では、結婚を望んでいる人は、相手にどのようなものを求めているのでしょうか。

2019年に内閣府が発表した「少子化社会対策に関する意識調査」によると、結婚を決めるときに重視・考慮する項目として男女ともに最も多かったのが「人柄」でした。男性では97.3%、女性は99.4%の人が「人柄」を重視すると回答しており、男女で大きな差はありません。

しかし2位以降は、男性の場合「仕事への理解(88.1%)」「容姿(86.5%)」であるのに対し、女性は「人柄」の次は「経済力(96.6%)」そして「仕事への理解(88.8%)」という結果になっています。

相手に求める年収はいくら?

同調査では、相手に求める理想の年収(税込)についても調査しており、結果は図表1の通りです。

図表1:結婚相手に求める年収

(/mwimgs/2/6/-/img_26f8e2f8dfe8a1bd574f4ce2533daa24315151.jpg)

拡大する(/mwimgs/2/6/-/img_26f8e2f8dfe8a1bd574f4ce2533daa24315151.jpg)

出典:内閣府「少子化社会対策に関する意識調査」より抜粋

この結果を見ると、男性では結婚相手に求める年収額について24.9%の人が「収入は関係ない」と回答しており、「300万円未満」の金額を回答した人は全体の27.2%でした。

対して、女性は「収入は関係ない」という人の割合は4.6%にとどまり、「400万円~600万円程度」の年収を求める人が多いことがわかります(400万円〜500万円が19.5%、500万円〜600万円が17.1%で合計36.6%)。

筆者の周辺でも「年収500万円くらいの人」という婚活中の女性が多いので、この結果にピッタリ当てはまっているように感じます。

県庁所在地別1カ月あたりの世帯主収入は?

では、実際に「年収500万円」とは、どのような金額なのでしょうか。

テレビや雑誌などで、日本の平均年収額を見かけることもあるかと思いますが、国税庁の「民間給与実態統計調査」によると、2019年度の1人当たりの平均給与は年間436万円でした(男性540万円、女性296万円)。しかし、これはあくまで全体の平均ですので、地域によっても金額には差が出てきます。

総務省統計局発表の「2019年度 家計調査」では、都道府県庁所在市別の勤労世帯の世帯主収入(1カ月あたり)が示されています(図表2参照)

図表2:都道府県庁所在地別 1か月間の世帯主収入(勤労者世帯)

(/mwimgs/8/0/-/img_807c5a73ea2d85190db180920a802251305469.jpg)

拡大する(/mwimgs/8/0/-/img_807c5a73ea2d85190db180920a802251305469.jpg)

出典:総務省統計局「2019年度 家計調査」を参考に編集部作成

多くの婚活女性が求めている「年収500万円」を12カ月で割ると、単純計算で1カ月あたりの収入は約42万円になりますが、「都道府県庁所在地別 1か月間の世帯主収入」の図表を見ると42万円を上回っているところはそう多くないことがわかります。

婚活中の方が、自分が住む地域以外で結婚相手を探しているケースは少ないでしょう。となると、自分の住む地域のお金事情を加味して婚活をするという視点も大切かもしれませんね。

おわりに

お金はないよりあったほうがよいですし、特に女性は出産や育児で働けない期間が出てくる可能性もあるので、相手にそれなりの収入を求めがちなのかもしれません。

しかし、年収500万円というのは地域によってハードルの高さが違うようですし、そのなかで恋愛も結婚もしていない人、婚活している人の割合はさらに減ってくるでしょう。自分の居住地の事情に合わせながら「2人で年収500万円を目指す」「年齢は問わない」など、少し相手に求める条件を見直してみるとよいかもしれませんね。

【参考資料】
「お見合い件数 過去最高の4万件超。コロナ前と比較し、婚活をスタートされる方が増加(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000453.000007950.html?fbclid=IwAR0So4XEp8S0PHt7__ZLekhpjuzy_NMlxJK5H6346mLzEtgsTm2z1cg0_PY)」(株式会社IBJ)
「婚活実態調査2020(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000334.000025184.html)」(リクルートブライダル総研)
「令和元年分民間給与実態統計調査結果について(https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2020/minkan/pdf/2019chosakekka.pdf)」(国税庁)
「少子化社会対策に関する意識調査 4.調査結果(詳細)(https://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/research/h30/zentai-pdf/pdf/s4.pdf)」(内閣府)
「2019年度 家計調査(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20190&month=0&tclass1=000000330001&tclass2=000000330019&tclass3=000000330020&result_back=1)」(総務省統計局)

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