投資信託はインデックスファンドとアクティブファンド、どちらを選ぶべきか
LIMO / 2021年12月4日 19時35分
投資信託はインデックスファンドとアクティブファンド、どちらを選ぶべきか
FPに聞いてみたシリーズ
運用益の非課税枠が活用できるつみたてNISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)。将来のために運用を始めようと考える方も多いのではないでしょうか。
いざ運用を始める際、皆さん悩まれるのが投資信託ならインデックスファンドとアクティブファンドのどちらを選ぶかです。基本的につみたて投資は長期間行うものですから、2つの違いをきちんと把握してから自分に合ったものを選びたいですね。
今回は、世界が認めるプロフェッショナルFP(ファイナンシャルプランナー)であるCFPの資格をお持ちで、オンラインセミナー等でも登壇されている高橋明香さんに、それぞれのメリット・デメリットと向いている人についてお話をうかがいました。
Q. インデックスファンドのメリット・デメリットは?
インデックスファンドとは、株価指数などのベンチマーク(指標)に連動する運用成績を目指す投資信託です。ベンチマークといえば有名なのは日本株式でいえばTOPIXや日経平均、米国株式でいえばNYダウ、S&P500、世界株式ではMSCI指数などがあげられます。
メリットは、保有コストである信託報酬がアクティブファンドに比べると安いことです。なぜならベンチマークの対象となる銘柄で運用するので、どれに投資をしたらいいかなどの調査をする手間がないからです。
また、ベンチマークと連動した運用を目指すので、値動きが分かりやすい点もメリットでしょう。
デメリットは、ベンチマークを上回る成果は望めないこと。また、ベンチマークよりは保有コスト分、下回るという点です。
Q.アクティブファンドのメリット・デメリットは?
アクティブファンドとは、ベンチマークを上回る運用成果を目指す投資信託です。
目標とする株価指数を設定し、その指数以上の運用成果を達成できるように運用を行うのが一般的です。運用担当者(ファンドマネージャー)が株式や債券などの銘柄や資産配分を決定します。
メリットは、ベンチマークを上回る利益を目指して運用されるので、インデックスファンドよりも大きな利益が期待できることです。また、投資信託によって運用方針が異なりますので、運用方針に共感できるものを選ぶことができるでしょう。
デメリットは、ファンドマネージャーが企業分析や銘柄選定をする手間や時間がかかるため運用コストが高くなること。販売手数料がかかる銘柄も多いでしょう。
また、運用成果はファンドマネージャーのスキル次第のため必ずしもベンチマークを上回るわけではありません。
Q.どのような人にどちらが向いていますか。
インデックスファンドかアクティブファンドかを選ぶ際は、まず目的を確認しましょう。将来のための資産形成であれば、20年以上の目線を持ってつみたて投資を行うことがポイントです。その上で自分はどちらを選ぶのか、検討したいですね。
インターネットなどの情報ではインデックス投資をすすめている人が多いでしょう。つみたてNISA対象の投資信託もほとんどがインデックスファンドです。初心者でひとりで買い付けまでされる方は、基本的にインデックスファンドの方が良いでしょう。
一方で、運用成果を重視される方は、投資信託のリスクの取り方やその対価としてのリターンをみて、アクティブファンドを検討するといいでしょう。よいアクティブファンドを選ぶのは難しいですが、トラッキングエラーとアクティブリターンの過去のふるまいなどは投資信託選びの一つの基準となります。
まとめにかえて
つみたてNISAの対象となる投資信託等でもおよそ200本です。約200本の中から長期間運用する商品を絞るのは、なかなか難しいですよね。
初心者の方はインデックスファンドが選びやすいでしょう。どのインデックスを選ぶかでもパフォーマンスやリスクは異なりますので、長期的な視点を持って慎重に検討したいですね。
また、アクティブファンドを選ぶ際にも、ファンドマネージャーの運用方針や自分が取れるリスクなどを考えましょう。
積み立てられる金額等よっては、両方に投資するのも一つです。
長く付き合う金融商品ですから、自分で勉強したり、信頼できる人に相談したりしてじっくり検討されるといいでしょう。
参考資料
金融庁「つみたてNISAの対象商品」(https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/tsumitate/target/index.html)
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