【冬のガーデニング】正月だけじゃない!おしゃれで華やか「ハボタン」の育て方
LIMO / 2021年12月13日 16時15分
【冬のガーデニング】正月だけじゃない!おしゃれで華やか「ハボタン」の育て方
花の少ない冬を、華やかに彩ってくれるハボタン。昨今のハボタンは品種改良が進み、毎年多様な新品種が作出されています。
従来のバラを思わせるフォルムだけでなく、繊細なレースのような形のものや、キラキラ光る個性的なものまであり、冬のガーデニングには欠かせない存在となっています。
お正月に飾られることも多いため、正月のイメージが強いハボタン。今回はオシャレに進化をとげているハボタンについて、品種や基本の育て方についてお伝えします。
ハボタンってどんな植物?
アブラナ科アブラナ属
多年草
原産地:ヨーロッパ
参考価格:100~300円前後(ポット苗)
品種:スノードレス、晴姿、プラチナケールなど
ハボタンは、もともとキャベツやブロッコリ-と同じ仲間。
江戸時代にヨーロッパから食用として日本に輸入されましたが、観賞用として品種改良され現在に至ります。その形から「ハナキャベツ」と呼ばれることも。
葉の鑑賞期は11月~3月が一般的。11~12月はハボタンの苗が店頭にもたくさん並びます。
ハボタンはお正月の寄植えで使われることが多いのですが、最近は小型化がすすみ、ブーケなどに使われることもあります。
葉色も多様化し、濃いロ-ズやクリーム色、ピンクと白のグラデーションがかわいい品種も増加中。ほかの植物と寄せ植えしても浮くことなく、存在感を発揮しています。
ハボタンの葉の形
ハボタンにはさまざまな葉の形があります。葉の形によって、雰囲気が全く変わるのもハボタンの魅力のひとつです。
東京丸葉系
江戸時代から改良され続け、最も古い歴史のあるハボタンの系統が東京丸葉系。キャベツに似て葉が丸いのが特徴です。「江戸ハボタン」とも呼ばれています。
大阪丸葉系
戦後に大阪地方で作り出された系統。葉の縁が軽く波立っているのが特徴で、東京丸葉系とちりめん系の中間型です。
ちりめん系
明治時代に名古屋で生まれた縮葉ケールとの交配種。葉の縁が細かく縮れてちりめん状なのが特徴。華やかな印象で、名古屋系、フリル系とも呼ばれます。
切れ葉系
葉に切れ込みが入った系統で、さんご系・クジャク系などと呼ばれています。
また、メタリックな質感が特徴の「プラチナケール」という新品種もあります。葉にブルームと呼ばれる白い粉がないため、光沢があり発色も早いのが特徴です。
また、茎の長い高性ハボタンも新しいタイプのハボタン。バラのように見える「フレアホワイト」は冬の切花にもおすすめの品種です。
ハボタンの育て方
ハボタンは丈夫で育てやすく、管理をする場所を選ばないので初心者にもオススメ。種から育てる方法と苗から育てる方法がありますが、初心者は苗から育てる方法が手軽です。
ハボタン苗の選び方
ハボタンの苗は11月頃からホームセンターや園芸店に出回ります。元気なハボタンは茎がまっすぐ太いのが特徴。キレイに色づいて、形の整った株を選びましょう。
下の葉が茶色に変色していたり、垂れているものは避けて、葉の数が多い苗を選ぶようにします。
ハボタンの植え付け
ハボタンは水はけのよい、有機質に富んだ土に植え付けるようにします。市販の草花用培養土で大丈夫です。
根を傷めないように植え付け、最後にジョウロで鉢底から水が出るまでたっぷりと水をあげましょう。植え付け後、数日は日陰で管理します。
ハボタンの管理
ハボタンは一度きれいに色づくと、日の当たらない寒い場所でも美しさを保ちますが、基本的には日当たり・風通しの良い場所に置いてあげると、きれいな状態を長く楽しむことができます。
寒風が吹きつける場所、霜がおりるような寒い場所はなるべく避けましょう。
水やりは鉢植えの場合、土の表面が乾いたらたっぷりあげましょう。午前中の水やりがおすすめです。
地植えの場合は、植え付け時以外に水やりの必要はありません。
その他の注意点は?
病害虫
ハボタンにとって病害虫は大敵。アオムシ、アブラムシ、コナガ、ヨトウムシに注意します。
特に葉の裏側にひそんでいる場合もあるので、葉をよく観察して、見つけ次第除去します。場合によっては薬剤の散布をおこないましょう。
発見が遅れるとハボタンがまるごと食べられてしまう場合もあります。薬剤も効きにくくなってしまうので毎日観察して、早期に発見することが大切です。
病気では、黒腐病、うどんこ病、立枯病に注意します。
黒腐病は葉の縁が黒くなって枯れる病気。白い粉のような菌糸で葉が覆われるのがうどん粉病です。立ち枯病は根からやられてしまう病気です。いずれも病変部位は早めに取り除き薬剤を散布します。
肥料
定植時に元肥が必要ですが、市販の培養土を使用する場合は既に含まれている場合もあるので、その後は葉色が薄くなったときなどに様子を見ながら追肥をするだけで大丈夫です。
基本的に、定期的に肥料をあげる必要はありません。
まとめにかえて
ハボタンは一年草として育てられることが多いのですが、春までの鑑賞期を過ぎると黄色の花を咲かせます。
花盛りが過ぎて花茎を切り取った後も育て続けていると新芽が出て晩秋に再び色づきます。
生長の段階で枝がくねくねと曲がるので、まるで踊っているかのような「踊りハボタン」が楽しめるかもしれません。興味があればぜひ挑戦してみてください。
参考資料
みんなの趣味の園芸「ハボタン(https://www.shuminoengei.jp/m-pc/a-page_p_detail/target_plant_code-275/target_tab-2)」NHK出版
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