年末年始に気を付けたい貴金属の「押し買い」 狙われやすい買取品5選とそこから見える条件
LIMO / 2023年12月28日 19時50分
年末年始に気を付けたい貴金属の「押し買い」 狙われやすい買取品5選とそこから見える条件
着物買取、昭和レトロ家具買取、毛皮買取… 出張買取の要注意ジャンルとは
昨今、貴金属を売るつもりはなかったのに、別の物を出張買取依頼したら「押し買い」にあった話をよく聞きます。
特に大掃除は不用品回収業者や買取業者を利用する人が増える季節。使い慣れていない人ほど、トラブルに見舞われるリスクがあります。
そこで今回は、貴金属を売る以外の場合でも注意したいケースを紹介します。
押し買いが狙われやすいジャンル1:着物買取
国民生活センターに、「不用品や和服の買い取りのはずが貴金属を買い取られた」といった相談が寄せられています。
着物の買取を希望している人は多く、出張買取を利用する人も少なくありません。理由は「重い」「高齢で持ち出しができない」などさまざまです。
出張買取は査定士を家に呼んで、買取ってもらうサービスです。多くの場合に搬出までしてもらえます。
便利なサービスですが、着物の出張買取を依頼した際に、希望していない貴金属を買い取られたという相談が増えています。
着物買取を利用する人はシニアに多く、比較的裕福な家庭が多いため目をつけられているようです。
着物以外に買取希望がない場合は、はっきり断ることが大事です。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
押し買いが狙われやすいジャンル2:昭和レトロ家具買取
レトロやアンティークの家具は人気が高く高価買取が見込めますが、一方で古いだけとみなされる場合も多いです。
古い家具を買取に出す場合は、リサイクルショップなどではなく、レトロ家具に詳しいスタッフがいる専門店に依頼するのが望ましいです。価値のある家具も多いため、しっかりとした査定をしてもらいましょう。
家具は重いものが多いため、搬出からしてもらえる出張買取の需要が高いです。反面、買取業者はコストの兼ね合いから、出張が難しいケースもあります。そのため、そもそも昭和レトロな家具を目的としているわけではなく、貴金属を狙った査定訪問もあります。高齢の方が買取依頼をすることが多いアイテムだからです。
押し買いが狙われやすいジャンル3:レコード買取
レコードの買取に関しては高額買取される種類が少なく、処分目的で出張買取を利用する人が多いです。その際に貴金属の「押し買い」にあう場合もあります。
レコードでも希少価値が高いものなら高額買取されることもありますが、価値がないものはほとんど価格がつきません。
レコード買取の利用者は高齢者が多いだけでなく、マニアも多いもの。枚数が多く出張買取を利用することがあります。こういう人からは、コレクターズアイテムや貴金属が出てくることが多いため狙われがちです。
押し買いが狙われやすいジャンル4:五月人形や雛人形買取
五月人形や雛人形買取は、作家名やブランド、状態などによって買取価格に幅があります。
そして状態がよいものでも、買取価格がほとんどつかないものが少なくありません。
縁起などを気にして、中古品を求める人が少ないからです。
有名作家の人気品でかつ生産終了品、アンティーク品など、特殊なものでなければ価格がつきにくい状況です。
お人形は繊細で、持ち運びをするだけで壊れてしまうことがあります。
パーツも多いケースが多く、かなり気を使う必要があります。そのため、出張買取を利用して安全に運び出してもらいたい需要などがあります。
子どもが家から巣立った家庭が利用することが多いです。
また、買取に出すような高価な五月人形・ひな人形を持っている家庭からは高額なものが見つかりやすく、貴金属も期待できるため、押し買い対象として狙われることがあります。
押し買いが狙われやすいジャンル5:毛皮買取
毛皮の種類によっては高価買取も見込めますが、生き物のため保存状態が悪いと買取ってもらえない場合が少なくありません。
また、長らく流行という流行も来ていません。出張買取を依頼する人の多くが高い年齢層です。毛皮を持っている家は比較的裕福な家が多いため、ついでに貴金属の買取をされてしまうことがあります。
特に毛皮は見に行ってみないと状態が分かりにくい場合が多く、「これでは赤字だ」と、価値があるものを持ち出そうとする業者もいるようです。
そこから見える条件:シニアが利用しやすいジャンルは要注意
シニアのいる家庭では、どうしても古着や電化製品などの不用品が出やすいです。
捨てるのも勿体ないという考えから、少しでもお金にならないかと出張買取を依頼する人も少なくありません。
またタイミングよく「なんでも買取します」というような電話があると、すぐに応じてしまうことがあります。
先に述べたような着物、レトロ家具、レコード、五月人形や雛人形、毛皮などは、特にシニアの家庭では多くみられるものです。加えて、価値が分かりにくい場合も多いです。
このようなジャンルは実際目で確認してもらうために、出張買取の需要が高いです。
また、持ち運びが難しいケースが多い点も狙われる要因です。
貴金属も安価で買い取られてしまったということがないように、業者の要望に応じないことが大事です。
もし、想定していないものを強引に買取され困った場合には、特定商取引法の定める書面の受領日を1日目として、8日以内にクーリング・オフの相談・実施を行うことも検討しましょう。※家具など対象外のものもあります。
参考資料
国民生活センター「訪問購入」(https://www.kokusen.go.jp/soudan_topics/data/doorstep_purchase.html)
国民生活センター「【クーリング・オフ】訪問買取でクーリング・オフできるか。」(https://www.faq.kokusen.go.jp/faq/show/479?site_domain=default)
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