アメリカ・カナダ・オーストラリア・スイス・ラトビア・韓国留学生に訊いた「日本人留学生として過ごしやすい?」
LIMO / 2024年1月23日 19時50分
アメリカ・カナダ・オーストラリア・スイス・ラトビア・韓国留学生に訊いた「日本人留学生として過ごしやすい?」
人間関係、人種差別、物価、日本食… 様々な角度から出る意見
留学するうえで重要な要素、過ごしやすさ。せっかくキャリア形成のために大学に行ったのに、中退などになってしまったらもったいないです。
また、高い金額を出して得る経験ですから、慎重に検討して納得がいくものにしたいですよね。
本記事では、アメリカ・カナダ・オーストラリア・スイス・ラトビア・韓国留学生としての過ごしやすさを伺いました。人間関係だけでなく、物価など暮らしているからこそ気になる意見が多く出てきました。
アメリカ(ワシントン州):「人種差別をされたことはない」
過ごしやすいと思います。治安はアメリカの中ではいい方ですし、人種差別などもあったことがありません。基本的に困っていたら助けてくれる人がほとんどなので、知り合いがいなくても過ごしやすいです。
しかし、私のいる地域は日本人はおろかアジア人が少ないので、アジアンマーケットは小規模のものしかなく、スーパーのアジアエリアもあまり充実していません。
そのため、日本食やアジア料理を自分で作りたいと思うと材料集めに苦労します。
また、バスなどは時間を守らないことが多く遅延はもちろん、予定時間よりも少し早く出発してしまうなんてこともあります。時間をきっちり守る日本の電車に慣れているとすこしストレスを感じる人はいるかもしれません。
アメリカは州や都市部と田舎でだいぶ様子が変わりますが、全体的には様々な人が住んでいる国なので過ごしやすいのではないかと思います。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
カナダ(ケベック):「荷物を置いても物を盗まれなかった程度の治安」
過ごしやすいと思います。治安もケベックは、カナダの中で一番いいといわれています。
実際にカフェなどで荷物を置いたままトイレに行ってしまった際も、ものが盗まれることはありませんでした。運要素もあるかもしれませんが……。
自分は海外にいるという自覚を持ち、夜遅くにひとりで歩くなどしなければ、危険な思いをすることはないと思います。
日本人はかなり少ないですが、幸いこちらでのバイト先が日本人経営のお店なので日本人コミュニティに所属できている安心感があります。
大学の留学生はヨーロッパや南米からが多く、アジアからの留学生は稀です。
オーストラリア:「中国語で話しかけられることはしばしばありますが…」
日本人に限らずどの国の留学生も過ごしやすいと思います。シドニーには中国人が多いので、中国語で話しかけられることがしばしばありますが、基本的に色々な国にルーツを持つ人がいる分、オーストラリア出身じゃない人も暮らしやすいと思います。
特に、英語圏であること、そして地理的にアジアにも近いのでアジアンマーケットなど日本食を購入できる場所が多いので、言語面・食事面で苦労が少ないです。
さらに、私のいるシドニーでは公共交通も充実しているだけでなく、日本の電車のように基本的に時間通りで遅れたとしても10分程度なので、時間通りにいかないというストレスが少ないです。
スイス:「日本の国民性と近い?」
非常に過ごしやすいと思います。スイスと日本の国民性は若干似ていて、少しシャイな部分があるものの、話しかければ快く応じてくれる人が多いです。
電車も時間通りに来てくれますし、日本人差別なども受けたことがなく、全体的に行政や治安もしっかりしています。
大学も、世界各国からの留学生がいるため、留学生として過ごしやすい環境が整っていると思います。
留学生専用の授業があるのでスイス人と関わることは少ないですが、ヨーロッパや北米、アジアからきたひとたちと仲良くなることができます。
ラトビア:「生きてはいけますが…」
生きてはいけますが、日本と違うということをきちんと理解しておく必要があると思います。
ほかの国に留学している人は「日本食が高い」と話していますが、ラトビアには日本食がほぼ売っていないのでお金を出せば手に入るのがうらやましいなと思います。
しかし、ラトビアでも寿司は人気なようで、寿司セットという手巻き寿司をつくれるセットが販売されているのを見たことがあります。
また、首都のリガ中心部のお店では英語を使える人が多い一方、スーパーの商品に英語表記がありません。成分表記は4か国語ですが、バルト三国の3言語とロシア語なんです。
日本と違うことが気になってしまう人は過ごしにくいかなと思います。
韓国:「ひとりにはきつい」
大変かもしれないけれど、過ごしやすいと思います。同じアジアで、隣の国なので日本との共通点が多いうえに、日本語を話せる韓国人も多いです。
生活している範囲で日本人と会うことはありません。しかし、観光地はもちろん、学校にはたくさんの日本人がいます。
また、食事に関しては外食するほうが安かったりします。ところが、韓国はご飯は大人数で食べる文化があるので、お店は二人前からのみしか注文できないところがほとんどで、友だちといくことが前提になります。
自炊をしようとすると、もっと大変です。なぜならスーパーでも大人数で食べることを前提にして大容量で売っているものが多いからです。
例えば、キムチは5kgで買うのが一番お得です。しかしひとり暮らしでは賞味期限内に食べきれないので、少量で購入したいのですが、そうするととても高価になってしまい、うまくバランスを取るのが大変です。
留学先を考えるときは、どれくらい違いを受け入れられるかも大事な要素
実際に留学生としてその国で過ごしているからこそわかる日本人としての過ごしやすさを紹介しました。
その国の文化が、多様な背景を持っているのか、それとも単一的なのか、そして日本と近い文化であるかどうかですごしやすさは変わってくるようですね。
留学先を考えるときには、自分がどの程度日本との違いを受け入れられるかを考慮していけるといいですね。
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