我が子にイライラしていた私、何を変えたら楽になったのか
LIMO / 2018年10月29日 10時20分
我が子にイライラしていた私、何を変えたら楽になったのか
「しつけ」と「支配すること」は違う
親は子どものしつけについて悩むことも多いもの。他人に迷惑をかけないように、分別がつくようになど、わが子の将来を思うからこそ口うるさくなってしまうこともありますよね。
しかし、夜になって寝ている子どもの顔を見て「これでいいのかな?」と葛藤しているママも多いのではないでしょうか。実は私たち母親が思っているよりも、本当に叱るべきシーンって少ないのかもしれない。そう気がついたエピソードをご紹介します。
子どもをしつけることと支配することの違い
次のようなシーンで、思わずイライラしてしまうママも多いのではないでしょうか。
何度言ってもおもちゃを片づけず部屋を散らかす
何度言っても歯みがきや手洗いをしない
夜なかなか寝てくれない
「自分で頑張って歩く」と約束して出かけたはずなのに「抱っこ」とねだる
ほかにも約束をすぐに覆す(悪気はないけど心変わりが早い)
「今僕が(私が)これをしたい!」という主張を通そうと駄々をこねる
日々わが子と真剣に向き合っているママは、ほかにもたくさんの場面でつい叱ってしまうこともあるでしょう。筆者もわが子が3歳になるまでは、イヤイヤばかりで計画通りに事態が進まないことに対して何度もイライラしていました。
ところがある日、私の母親が孫である息子に対して怒っている姿を見て、それって自分が面倒で言っているだけじゃない?と思ったことがあったのです。
息子が生まれたときから、義母にはよく「命にかかわることと他人に迷惑をかけることだけ、バシッと叱ればいい」と言われてきました。そのときは“確かにそれが理想だけど、実際のしつけとなると言うべきことはたくさんある”と思っていた私。
しかし母親を通してしつけを客観的に見たあとで改めて思い返してみると、これまで叱ってきたことは、単に親の思い通りにならないことに怒っていたのではないかと疑問を抱くように。私がイライラしていたのは、私が思ったように動いてくれない子どもに対して腹を立てていただけだ、と気がついたのです。
子どもの気持ちを認める育児法に挑戦
そうして子どもに善悪を教えることと、親の思い通りに動かすことは違うと感じた私は、今度は自分がイライラしてしまうことに対して自己嫌悪に陥るようになりました。
私って母親の器じゃなかったのかな?と自信を失いながらも、とりあえず自分を変えたくて、子どもの気持ちを認めて代弁する育児法に挑戦。息子がイヤイヤしても育児書通りに「これがまだやりたかったんだね?」などと言ってみることにしました。
とにかく息子の想いを肯定して、理由を話しながら説得する日々。とはいえ仕事をしていれば朝もタイムリミットがあるし、時間内に子どもが納得してくれるとも限りません。部屋もおもちゃが散らばって、自分の家なのにリラックスできず…息子のペースに合わせる時間が増えることで、いろんなことのバランスが取れなくなってしまいました。
自分の未熟さを否定しないように
次第に“息子の言い分を聞いたうえで、こちらの都合を主張したって構わないのでは?”と思うように。気持ちに寄り添うことは大切ですが、いかなるときも子どもの想いとタイミングに周囲がすべて合わせるのってどうなの?とも思うようになりました。
社会に出れば、人に合わせて自分の主張を曲げないといけないこともあります。想いを言葉にして伝えることの大切さも教えながら、人に合わせることのよさや理不尽さを学ぶ必要だってあるのではないかと思ったのです。
そして、お互いひとりの人間同士だから私がイライラしてけんかすることだってあるし、反対に息子がなんだかご機嫌ななめなときも、ムシャクシャする日もあるよねって思うようにしました。
負の感情を否定しないことで、逆に息子が自分の思い通りにならなくても変にイライラしなくなった気がします。結果的に、息子の気持ちも認めてあげられているのかもしれません。
ひとつだけ気をつけていることは、手をあげないことはもちろん、イライラしてしまったときは息子にきちんと「さっきはママが悪かったね、ごめんね」と言うようにしています。
すると息子も3歳になった頃には「これをしたら嬉しいよね、これは悲しいよね、困るよね」と、相手の気持ちを自分で考えながら行動してくれるようになりました。園でも「お友だちに優しくできる」と評価してもらえる、穏やかな性格になっています。
子どももひとりの人間! 親の思い通りにはならない
今回は、境界線が曖昧になりがちな“しつけることと支配することの違い”について、これまで感じてきたエピソードをご紹介しました。しつけも子どもの性格も家庭によってさまざまで、正解はないのかもしれません。しかし、子どもを親の思い通りにしようとするのは違う!ということは、これから先も忘れてはならないように思います。
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