米大統領選でブルー・ウェイブはおきなかった!どちらが勝っても分断からグレート・リセットへ!?
トウシル / 2020年11月5日 16時17分
米大統領選でブルー・ウェイブはおきなかった!どちらが勝っても分断からグレート・リセットへ!?
2027年には "革命のようなものがあるだろう"(ジェフリー・ガンドラック)
選挙日が数日後に迫る中、ほとんどの世論調査やメディアがバイデン氏有利を伝えていたが、ガンドラック氏は「私の目にはトランプ氏の勝利が有利だ」と述べ、トランプ大統領の再選を予想し、その理由として次の3つをあげた。
●政治的な世論調査はしばしば現実を説明するのではなく、印象を操作するために作られており、信用すべきではないこと
●「自分の意見を表に出さない有権者(shy voter)」として知られているように、自分たちの政治的信念に対する報復を恐れているため、多くのトランプ有権者が世論調査員やメディアと関わりたくないと主張していること
●バイデンは「彼を支持する熱狂がない」という問題に直面していること
そして、どちらが大統領選挙に勝利するかに関係なく、上院は共和党が維持する可能性が高いと主張した。「一部の人々は、バイデン氏もトランプ氏と同様にリスクが高いと見ているので、賭けをヘッジし、共和党上院の維持に賭けている」と、述べている。
また、トランプ氏はリスクが高いと言われているが、彼の大統領任期の4年間では、いくつかの暴言や好戦的な言葉にもかかわらず国際的な紛争は起きていないと指摘。「市場は不確実性を嫌うものであり、トランプ氏の場合はより確実性があると思う。バイデン氏の場合は、国民に与えられた情報が非常に少ないため、今、不確実性がピークに達している。」と指摘した。
以下は、ジェフリー・ガンドラックのインタビュー記事の要約である。
2016年の初め、誰もがそのような結果を考えていなかった頃、ダブルライン・キャピタルのジェフ・ガンドラックCEOは、その年の1月のバロンズのラウンドテーブルで、ドナルド・トランプ氏が次期米国大統領になると予測し、経済界、金融界、政治界に衝撃を与えた。彼の予想は正しかった。
前回の選挙の1週間前を今日に早送りし、ほとんどの世論調査が、バイデン氏がトランプ氏を粉砕すると予測し、ネイト・シルバー氏が、「トランプ氏がバイデン氏を倒す可能性が13%」と予測している中で、ジェフリー・ガンドラック氏はドナルド・トランプ大統領のもう1回の勝利を予測している。
「今の世論調査では、トランプ氏は勝てないと言われているが、4年前にもそう言っていた」と、ガンドラック氏は以下のチャートを参照しながら語った。
ガンドラックは、誰が勝つかに関係なく、共和党が上院を維持する可能性が高いと主張し、ブルーウェイブ(民主党の圧勝)の希望を潰すために以下のことを続けた。"一部の人々は、バイデン氏も(トランプと)同様にリスクが高いと見ているので、賭けをヘッジし、共和党上院の維持に賭けている」と、ガンドラック氏は述べ、トランプ氏はしばしばバイデン氏よりもリスクが高いと言われていることを指摘した。そしてまだ、彼の大統領任期の4年間では、いくつかの暴言や好戦的な言葉にもかかわらず国際的な紛争は起きていない。
「市場は確実性を嫌うもので、トランプ氏の場合はより確実性があると思う」とガンドラックは述べた。「バイデンの場合は、国民に与えられた情報が非常に少ないため、今、不確実性がピークに達している」
ガンドラックは、バイデン氏が社会主義者だとは思っていないが、民主党の支持層から圧力を受けて、彼の政権は増税と「社会主義政策」を追求するだろうと考えていることを明らかにしたが、バイデンは長い政治キャリアの中で多くの立場を変えてきたので、確信を持つのは難しい。
バイデンのランニングメイト、カリフォルニア州のカマラ・ハリス上院議員は、ガントラックは「上院のすべての中で最も左寄りの人の一人」と呼ばれ彼女の意見は急進左派に近い。
ガンドラックは、「バイデンの勝利は次の4年以内のある時点でハリスが大統領に昇格する可能性がとても高いことを考慮するべきだ」と、述べた。
「我々は、法外な量の赤字支出を伴う社会主義政策の可能性をマイナスに考慮するべきだ」と、ガンドラックは述べた。「それは株式市場や債券市場に大きな問題をもたらすだろう」
しかし、11月3日に勝者が誰であろうと、2020年は波乱と奇妙さを増してきた一連の選挙サイクルの一つに過ぎないとガントラックは述べている。
2027年までに、財政・金融政策によって緊張した経済的不平等は、ある種の革命が起こる域に達し、2024年の大統領選挙は、大規模な社会的、経済的、政治的変化の道筋に直行するだろうと予測した。それは、多かれ少なかれ、我々が過去12年間言い続けてきたことのすべてだ。
出所:「Gundlach: Trump Will Win Next Week, And By 2027 "There Will Be Some Sort Of Revolution"」(10月28日ゼロヘッジ)
やがて、グレート・リセットがやってくる。世界経済フォーラムの一派は、「5年以内にグレート・リセットを終了する」と、述べている。そして、その内容は、資本主義と民主主義をリセットし、高度管理社会を実現するのだという。その過程で、金融崩壊が仕掛けられるのは、歴史の必然といえるだろう。
帝国の背後にある典型的な大きなサイクル
不確実性がピークに高まる中、投資家はどのようなスタンスを取るべきなのか?
では、不確実性がピークに高まる中、投資家はどのようなスタンスを取るべきなのか。何か大きな変化が起きようとしているのはなんとなく感じているが、それが果たして具体的にどんなものなのか、そしてその影響はどのようなものなのか詳細には分からない場合、投資には何が求められるのか。
シラー教授は米国株への過度なエクスポージャーは取らないようにと警告した。一方、ブリッジ・ウォーターアソシエイトのファウンダーであるレイ・ダリオはヤフー・ファイナンスのインタビューで、「中国にとって有利な資本の流れが見られるようになった」と指摘した上で次のように述べている。
米国は今や最も強力な帝国ではなく、相対的な衰退にあり、中国の力は急速に上昇しており、他の勢力は足元にも及ばない。
「地政学が投資判断の原動力となっていることから、投資家は資産クラス、国、通貨に十分に分散して投資することを望むだろう。うまく分散すれば、そしてその方法をよく知っていれば期待されるリターンを下げずにリスクを下げることができる」
GFC(リーマンショック)以降の10年間は米国株式への集中投資が結果的に成功したわけだが、これからは資産を様々なアセットクラス、国、通貨に分散しておくことがこれまで以上に求められることなのだろう。
11月4日のラジオNIKKEI「楽天証券PRESENTS 先取りマーケットレビュー」
11月4日のラジオNIKKEI「楽天証券PRESENTS 先取りマーケットレビュー」は、今週は武田則孝さん(楽天証券FXディーリング部)をゲストにお招きして、「相場サイクルと財政出動期待」・「トランプ、バイデン、どちらが勝っても米国は分断の時代へ」・「長期観測はドル安相場か?」「やがてグレート・リセットが到来する」というテーマで話をしてみた。ぜひ、ご覧ください。
ラジオNIKKEIの番組ホームページから出演者の資料がダウンロード出来るので、投資の参考にしていただきたい。
11月4日: 楽天証券PRESENTS 先取りマーケットレビュー
(石原 順)
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