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日経平均は11~12月に上昇も想定。長期金利の低下と利上げスピードの縮小がカギ。

トウシル / 2022年10月31日 16時0分

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日経平均は11~12月に上昇も想定。長期金利の低下と利上げスピードの縮小がカギ。

今週の予想

今後は、FRBの利上げスピードの縮小が高まり、長期金利が低下すれば日経平均は11~12月は上昇へ

 先週の日経平均株価は、米国株式の上昇にかかわらず、26日(水)には、一時10月6日の高値2万7,399円を突破して、2万7,578円まで上昇したものの、終値では2万7,500円を超えることができず、週末の28日(金)には一時2万7,000円を割り込んで終値は▲240円の2万7,105円となりました。

 この動きをみる限り、今週は2万7,000円水準でのもみあいが想定されるところでしたが、この日の引け後の米国市場でアップル、インテルが予想を上回る好決算となり、ハイテク株中心に上昇して、ダウ工業株30種平均は+828ドルの3万2,861ドルと6日続伸となりました。

 シカゴの日経先物は+495円の2万7,505円となっていますので、2万7,500円水準を明確に超えるかどうかとなります。

 今週は、先週末のNYダウが+828ドルと6日続伸後の動きが、今週の日米株式にどう影響するかをみるところです。27日(木)の米国株式は12月のFOMC(米連邦公開市場委員会)での利上げの上げ幅縮小観測を織り込んできているとし、企業業績も景気減速を示唆しているとして、この日のメタ・プラットフォームズとアマゾンの決算不調を成長鈍化としました。

 ところが、翌日はアップル、インテルの好決算を受け、NYダウは大幅続伸となりました。日経先物は2万7,505円となっています。

 ここで考えられることは、NYダウの目先3万3,300ドル水準が上値のフシとする位置にあるため、NYダウはここから上値が重くなり、そうなると日経平均が割安株として買われてくるかどうかとなります。

 今週は、2万7,500円水準にある75日移動平均線や52週移動平均線をぬき、13週移動平均線(2万7,600円台)をぬければ、日経平均のチャートは上放れが明確になります。そうなると10月3日の安値2万5,621円が当面の下値になった可能性がでてきます。

 チャートでは、期日や変化日が重なった安値から切り返して来ており、11~12月に上昇基調を強めることも想定されます。カギを握るのはFOMCでの利上げピッチの現実的な縮小と10年債利回りの低下となります。

今週の指標:日経平均株価

 日経平均は、先週末の米国株式の大幅高を受け、2万7,500円水準でもみあったあと2万7,600円を終値で上にぬけていけば、まずは2万8,000円水準を目指すことになります。

 これによって10月3日の2万5,621円が下値として確認することになり、上昇幅はFRB(米連邦準備制度理事会)の利上げスピードの縮小や10年債利回りの低下が実現すれば日経平均は戻りを試すことになります。

先週の動き

 先週は、日本でも7-9月期決算が本格化してくるため、円安一服をキッカケに業績相場に移行できるかがポイントとし、予想レンジを2万6,700~2万7,600円としました。

 前週、NYダウは上放れしているため、日経平均も先週は10月6日の2万7,399円を突破する可能性があるとしました。ただし、上限は限定的としています。

 先週は、週始めは一時+418円の2万7,308円まで上昇し、+84円の2万6,974円のスタートとなりました。

 その後、26日(水)には前場に+328円の2万7,578円と5週ぶりに2万7,500円を回復しましたが、終値では2万7,500円を維持できず、その後、27日(木)は▲86円の2万7,345円、週末28日(金)は、一時▲364円の2万6,981円と2万7,000円を割り込みましたが、その後、買い戻しで▲79円の2万7,265円まで下げ幅を縮小しましたが、再度、ハンセン株の下げもあり軟調となって▲240円の2万7,105円で引けました。

 週末28日(金)のNYダウの終値は6日続伸の+828ドルの3万2,861ドルで終わり、シカゴの日経先物は+495円の2万7,505円となっていました。

今週の指標:NYダウ(ダウ工業株30種平均)

 先週は、週中盤は高インフレや想定以上のドル高が逆風となり、アマゾンの第4四半期の売上見通しが予想を下回って大幅下落となったものの、その後はアップルやインテルの予想を上回る結果を受け、NYダウの反発が続きました。

 年末商戦にかけてのマクロ経済の悪化による需給の鈍化への警戒感は必要ですが、売り圧力はFRBの利上げ幅の縮小が現実になれば、そこほど売り圧力は限定されることになります。FRBは11月1~2日のFOMCでのジェローム・パウエル議長の発言に注目となります。

先週の動き

 先週のNYダウは、21日(金)にFRBが12月のFOMCで積極的な利上げペースを緩めるとの観測報道から上昇が継続しており、週末28日(金)は、NYダウは6日続伸となり、+828ドルの3万2,861ドル(ザラ場3万2,889ドル)で引けました。

 前日はアマゾンの大幅安でハイテク株の決算の行方が不安視されていましたが、週末はアップル、インテルが予想を上回る決算となり、ハイテク株主導の上昇が続きました。

 21日からの上げ幅は2,500ドルを超えました。週間では、昨年11月以来の4週連続上昇となりました。チャートの目先の上値のフシは3万3,300ドル水準となります。

今週の指標:ドル/円

 今週は、日本政府・日本銀行は状況に応じて、円買い介入を行う方針であることや米国ではFRBが12月より利上げ幅を縮小することが予想されていることから、ドルの上値はやや重くなるものの、米国のインフレは短期間で弱まる可能性は低いことで、リスク回避のドル売り・円買いが強まる可能性は低いとみられています。レンジは145~149円台を予想。

先週の動き

 週始めの24日(月)は、政府・日銀の円買い介入が実施されましたが、149円台後半から145円台半ばまで反落するものの、翌日25日(火)には149円台前半まで反発しました。ここで米利上げペースが12月より減速するとの観測から27日(木)には145.11円まで反落しました。

 しかし、27~28日の日銀金融政策決定会合で現行の金融政策維持が伝わると日米金利差拡大の見方から再びドル買い・円売りが活発となって、週末28日(金)は147.45円で引けました。

先週の結果

先週の日経平均は、NYダウに連動して、いったん上放れするが2万7,500円を終値でぬけず

 先週の予測では、NYダウが前々週の10月18日(火)に3万523ドルで上放れとなり、前々週末の21日(金)に3万1,119ドルまで上昇したことで、日経平均も18日(火)に2万7,156円で短期の買転換が出現し、19日(水)に2万7,371円まで上昇したものの、10月6日の2万7,399円を突破できませんでしたが、先週は、NYダウの上昇につれて突破する可能性があるとしました。

 結果的に、先週の日経平均は、21日(金)にFRBが12月のFOMCで利上げペースを緩めるという報道をキッカケに長期金利の低下が続き、NYダウは、この日の+748ドルの3万1,082ドルをキッカケに上昇が続き、27日(木)は+194ドルの3万2,033ドルと5日続伸となりました。

 その間に日経平均は26日(水)には前場には+327円の2万7,578円で引け、5週ぶりの2万7,500円を回復しました。しかし、終値では+181円の2万7,431円となり、その後は2万7,500円を水準に上値重く、週後半の27日(木)は▲86円の2万7,345円、週末28日(金)は、▲240円の2万7,105円で引けました。

 先週の見通しでは、2万7,399円を上にぬけて上放れとなっても上値は限定的で一進一退の動きになるとしました。

 その理由は、「GAFAM(Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoft)」と呼ばれる米IT大手企業の決算が、これまでの金利上昇を受けて、決算での業績への影響が不透明なため、日本国内の7-9月期決算も連動する可能性があるためでした。

 結果的に、27日(木)の米国市場では、NYダウは5日続伸となるものの、ナスダック総合指数はメタ・プラットフォームズ、アップル、アマゾンの大幅下落を受けて▲178Pの1万792Pの反落となりました。

 週末の28日(金)は、朝方はハイテク株が下落したことを受け、グローズ株中心に売りが先行し、早い段階で▲364円の2万6,981円と2万7,000円を割り込みました。その後、先物買いを交えて▲79円の2万7,265円まで戻す場面もありました。しかし、買いは続かず再び下げ基調となり、またハンセン株も安く上値が重くなり、▲240円の2万7,105円で引けました。

 ところが、日本市場の引け後の米国市場は、経済指標を受けてインフレ高進懸念が和らいだことでFRBの12月のFOMCでの積極的な利上げペースを減速させる観測が続いている中で、アップル、インテルの予想を超える決算を受け、NYダウは+828ドルの3万2,861ドルと6日続伸となりました。

 21日(金)からの上げ幅は2,500ドルを超えました、シカゴの日経先物は+495円の2万7,505円となっています。

(出島 昇)

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