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成長株投資のここに注意!必ず知っておきたい三つのポイント

トウシル / 2024年9月12日 11時0分

成長株投資のここに注意!必ず知っておきたい三つのポイント

成長株投資のここに注意!必ず知っておきたい三つのポイント

大きな株価上昇が期待できるのが成長株投資の醍醐味

 株式投資において、投資する銘柄を決める際、皆さんはどのような点に注目していますか?

 配当金の利回りに注目する方、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)に注目する方、人それぞれだと思いますが、会社の成長性に注目される方も多いと思います。

 会社が成長するとは、会社の業績、言い換えれば売上高や利益が増大していくことです。業績の増大により企業価値が高まり、それに伴って株価も大きく上昇することが期待されます。

 実際に、成長株は5~10年で株価が10倍、20倍と上昇するものも数多くあり、こうした動きは配当利回りが高い株やPER、PBRが低い株ではなかなか見られない動きです。

 ただ、成長株への投資は確かに高いリターンが狙える一方、リスクも相対的に高くなります。そこで今回のコラムでは、成長株投資の際に知っておきたい注意点をお伝えしたいと思います。

注意点1:長期間業績が伸び続ける株は少ない

 筆者の25年間の株式投資経験から言って、10年、20年と長期間業績が伸び続ける株は非常に少ないです。筆者の感覚だと、3~5年程度が多いかな、というところです。

 ただ、5年間業績が伸び続ければ、株価は5倍、10倍くらいまで上昇することは珍しくありません。

 業績が伸びて、株価も上昇している間は保有を続ければ問題ないですが、業績が鈍化して株価が下落に転じたら売却を考えるべきです。

 くれぐれも、足元で成長が続いているからといって、5年後、10年後も同じように成長が続き、株価も大きく上昇すると決めつけないようにしましょう。

 初心者の方は成長株に投資する際、このような考えを持っていることが多いので、十分に気を付けてください。

注意点2:成長が鈍化すると株価は大きく下落する

 成長株の大きな特徴として、成長が鈍化すると株価は大きく下落するという点があります。

 例えば売上・利益が年間30%増えている(30%の増収増益)株があるとします。このとき投資家は、「今後もしばらくは30%の増収増益が続きそうだ」と考えているため、それをベースに株価が形成されます。

 しかし決算発表などで、「今後は30%の増収増益は難しく、10%程度にとどまりそうだ」ということが判明すると、株価は大きく下落します。

 なぜなら、それまで30%増収増益を前提についていた株価が、10%増収増益を前提、つまり将来の企業価値の増加スピードがかなり遅くなる、という前提の株価に修正されるからです。

 それでもまだ10%増収増益にはなっていますから、ファンダメンタル(業績)を見ると「まだまだ増収増益だから株価も上がるだろう」と勘違いしてしまう個人投資家が多いです。

 成長株は業績の「伸び率」がピークアウトすると、たとえ増収増益が続いていたとしても株価が天井をつけることが多いという点はぜひ知っておきましょう。

注意点3:バイ・アンドホールドではなく売却ルールを決め大きな損失を避ける

 筆者のところに個人投資家の方からの相談が寄せられますが、圧倒的に多いのが「買った株が大きく下がって塩漬け株になってしまった」というものです。

 そして、塩漬け株になりやすい株こそ「もともと成長株だったもの」なのです。

 上でご説明した通り、成長株は投資家の期待通りか、それを上回る業績成長を遂げることができなければ、株価は下がってしまいます。

 ただ、業績成長が鈍化しても成長そのものはしばらく続くことが多いので、株価が大きく下がったとしても、多くの個人投資家は「しばらく持ち続けていればそのうち株価も戻るだろう」と思い、保有を継続してしまいます。

 もちろん、その結果再び業績が向上して株価も戻るケースもありますが、そうならずに業績向上スピードの鈍化が続き、株価が下げ止まらず、気が付いたら買値の3分の1、5分の1、10分の1になってしまうことが非常に多いです。

 こうなってしまう唯一の理由は、株価が下がったときに「持ち続けていればそのうち上がる」と持ち続けてしまうことです。

 したがって、どこまで株価が下がったら売却するかのルールを設定し、それを守ることが塩漬け株回避のためには重要です。売却した後再び株価が上昇に転じたら買い直せばよいだけの話です。

 もし、持ち続けたいのであれば例えば株価が2.3倍(税金を考慮しなければ2倍)になったら半分売却するという方法があります。これにより、税金を考慮しても投資元本が回収できます。

 残り半分は実質コストゼロで保有していることになるため、いつ売っても利益が確保できるという状態にでき、安心して保有継続できるというわけです。

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(足立 武志)

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