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マックのソース容器8円!プラ有料化した欧州の今 スーパーや野外フェスの飲食物容器も対象に

東洋経済オンライン / 2023年12月2日 11時40分

返却に訪れたこのときは、制度が始まって1カ月半ほど。もう店員さんも慣れた様子(写真:筆者撮影)

レジ袋やストローなど、使い捨てプラスチック製品削減の動きが進んでいる。ヨーロッパでも2019年にEU(欧州連合)で「使い捨てプラスチック指令」(以下、Single-use plasticsを略した「SUP指令」と表記)が公布された。

【写真】L、M、S各サイズのデポジット容器。容器代はどのサイズでも同じ1ユーロだ。返却を促すマークがデザインされている

SUP指令では使い捨てプラスチック製品による海洋汚染に言及しており、EUの海岸で見られる廃棄物の70%を占める上位10種の製品について規制を課している。主に使い捨て食器類、ビニール袋、食品包装などだ。

2016年にはレジ袋の有料化

筆者が住むオランダでは、2016年にレジ袋の有料化、2021年に使い捨て食器やストローなどのプラスチック製品の市場撤廃と、段階を追って削減が進められている。  

そして2023年7月から新たに「飲食物の持ち帰りに使い捨てプラスチック容器を使わない。必要な場合はその費用を消費者から徴収する」という取り組みが始まった。いわゆるテイクアウトやデリバリーで使い捨てプラスチック容器の使用を減らす、という意味だ。規制の対象は、店外ですぐに食べられる形式の飲食物である。

世界100カ国以上の現地在住日本人ライターの集まり「海外書き人クラブ」の会員が紹介する。

持ち帰り用プラスチック容器の規制に伴い、大手ファストフードチェーンのマクドナルドは、2023年6月27日から持ち帰りのドリンクに対して、使い捨てプラスチックに代わる「デポジット容器」を導入した。

デポジットとは「一時預かり金」や「保証金」という意味だ。消費者はドリンク購入時にデポジット容器代として1ユーロ(約163円)を上乗せして支払い、容器を持ち帰る。そして使用済み容器を店舗へ持っていくと、その1ユーロが返金される。

使い捨て容器は1つ「41円」

従来通り、使い捨てプラスチック容器を選ぶこともできるが、この場合は容器代として25セント(約41円)を支払わなければならない。マクドナルドのドリンク容器は紙製ではないかと思われるかもしれないが、内側にプラスチックのコーティングがされているのだ。

つまり、客はマクドナルドでドリンクをテイクアウトする場合、「返却すれば戻ってくる1ユーロを仮払いしてデポジット容器にするか」、「25セント払って、そのまま捨てればいい使い捨てプラスチックにするか」を選択する必要が出てきた。

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