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「ディーラー車検は高い」と言われる真相と本音 車検だけ通ればいいのか、安心して乗れるのか

東洋経済オンライン / 2023年12月11日 11時30分

しかし、ある程度年数が経過した車両の場合、格安をうたった車検専門店では、車検に通る最低限の整備しか実施しないため、車検を受けた直後にトラブルが発生する可能性も高くなってしまうのだ。これが格安車検の落とし穴。すべての車検専門店とは言わないが、一部で“安かろう、悪かろう”という車検トラブルが発生しているのは事実だ。

今だけよければ安くてもいいのか?

そもそも車検というのは、“今後も安心してその車両に乗ることができる”ことをチェックするのではなく、“現時点で車検に不適合な場所がない”ことをチェックするだけであり、例えばエンジンオイルがドロドロに汚れていてもオイル漏れさえなければ不問となるし、極端な話、オイルが一滴も入っていなくても漏れがないからOKとなり、車検クリアとみなされてしまう。そのため車検だけじゃなく、日常点検や定期点検が必要になるのだ。

さすがにオイルが入っていない状態でユーザーにクルマを納める店はないと思うが、安さだけを追求すると要整備な箇所があってもそのままという場合もある(もちろん危ない箇所があれば伝えてはくれるハズだが)。

一方、ディーラーで実施する車検については、車検に適合しない箇所の整備はもちろん、くまなく車両をチェックして、車検はパスできるけど、まもなく交換が必要な部分など、今後もその車両に安心して乗れるように事前整備や予防整備も含めた提案をしてくれるケースがほとんどで、その結果として車検費用が高めとなってしまうことが多い。

これはディーラーとして、そのメーカーの車両を知り尽くしたスタッフが多く、車種ごとの特性をわかっているからできる提案であり、何から何まで交換するというわけではなく、必要になりそうな部分のみをピックアップしていると判断していいだろう。無駄な整備をしているわけではなく、安心して乗るための必要な整備を提案してくれているのだ。

このように、そのメーカーのスペシャリストであるディーラーが実施する車検整備ということもあり、車検基本費用は高めとなってしまうが、愛車に長く安心して乗っていきたいと考えているのであれば、決して高すぎるということはないハズだ。

しっかりと対話すれば車検費用問題は解決できる

もちろん、あくまで提案であるため、「乗り換えを検討しているので、そこまでの整備は不要」とか、「今回は予算に限りがあるので重要度の高い整備のみ実施して、残りは乗りながら手を入れていく」とか、ユーザーのニーズに合わせた対応も可能なので、しっかり話し合って最終決定をすることが重要となる。

そのため、しっかりディーラーと対話ができていないと、「不要な整備を追加された」、「車検専門店よりも大幅に高い見積書を提示された」ということになり、“ディーラー車検は高い”ということになってしまうのである。

このように一口に車検といっても、依頼する店舗によって特色が異なり、高年式車などほとんど追加整備が必要ではない車両であれば車検専門店で、まだまだ愛車を長く快調に維持をしていきたいのであればディーラー車検で、知識と技術があり予算を最低限にしたければユーザー車検で、というように目的に合わせて選び、依頼する際はしっかり店舗スタッフと話し合うことが重要だと言える。

小鮒 康一:フリー(ライ)ター

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