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奨学金返しながら1200万貯金、30歳彼女の人生観 不遇を嘆いているだけでは、未来は変わらない

東洋経済オンライン / 2023年12月30日 12時0分

だから私は『原因自分論』ではなく、『対策自分論』と捉えるようにしています。自分の責任でないにせよ、自分ができることに目を向けて、対策をしていく。社会や他人を変えるのは難しいですが、自分の行動は選べます。こう考えたほうが、希望はあると思っているんです」

「対策自分論」を持つことで、できることに集中する

コントロールが可能な自分自身の考え方や行動を変えていくことで、少しでもストレスをなくし、自分ができることに集中して、穏やかな気持ちで前に進めるようになる。これがふゆこさんの言う「対策自分論」である。

「一方で難しいのは、やはりどうにもならない環境の方もいらっしゃると思うんですよね。そこのバランスが難しいなとは思うんですけど……。そこはやっぱり社会福祉で守られるべきだと思うし、うまく行政や税金で回っていくといいと思っています。

もう周りを頼れるだけ頼ることはすごく大事ですね。周りの手を借りる、助けを求めることも含めてやっていくことが『対策自分論』です。頼るのも重要なスキルだと思うんですよ」

そして、「対策自分論」は、自分自身や他人に向けて「自分で対処しなければ変わらない」と責めたり追い詰めたりする論調で使うものでは決してないという。 あくまで、今の環境から一歩進むために、自分を前向きに鼓舞する考え方というか、後押しのために割り切る思考法のようなものだ。

一歩踏み出せば、世界は広い 

自分ができることに目を向けて、行動を選んでいく「対策自分論」。ふゆこさんは実際にそうして進んでみることで、自分が思っていた以上に世界は広かったことにも気づけたという。節約貯金に関して、ふゆこさんが実際にやったことは第1弾の記事で紹介している。

一般に、イライラは「自分の理想」と「現実」が食い違うことによって発生するといわれている。また、「アンコンシャス・バイアス」という無意識の偏見や先入観が、悩みや思い込みの原因になっていることもあるという。

「悩んでいるときの私は、視野が狭かったんですね。自分の環境を変えるために転職という選択肢があることさえ考えることができませんでした。

働いている会社で一生懸命に働いて貢献し、自分の実力や実績を高めることで給料は上がっていくものだとなぜか勝手に思い込み、ストレスがあっても『我慢して頑張らなきゃ!』と考えていました」

しかし、いざ転職してみると…「思い込み」だった

しかし結局のところ、思い切って転職してみたらそれらは思い込みにすぎなかったと知る。職場が変わったことで業務上のストレスや給料の不安、人間関係やセクハラやパワハラのイライラもなくなり、前の職場がおかしかったことに気づけたという。「どの会社で働くか」で自分の価値も給料も大きく変わるのだと、そのとき初めて理解したのだ。

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