年末年始にバレる「嫌われる家族内の話し方」5NG 何でも「でも」「いや」と答える人いませんか?
東洋経済オンライン / 2023年12月31日 7時40分
フリーアナウンサー、ボイス・スピーチデザイナーとして活躍し、15万部突破『たった1日で声まで良くなる話し方の教科書』などのヒット作を持つ魚住りえさん。
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「朗読の名手」との呼び声も高く、温かく心に響く声にファンも多い。その独自の朗読メソッドを初公開した『話し方が上手くなる! 声まで良くなる! 1日1分朗読』もロングセラーとなっている。
このたび、「もっと1日1分朗読で、声と話し方を良くしたい!」との声に応え、『話し方が上手くなる! 声まで良くなる! 1日1分朗読 これぞ日本語最高峰! 何度でも読みたい名文・名作編』を上梓した魚住さんが、東洋経済オンライン読者に向けて、年末年始にバレる「嫌われる家族内の話し方」5大NGを解説する。
3児の父・Nさんは、なぜ家族に嫌われるのか
年末年始は家族で過ごす時間が増えますよね。
出かけるよりも、家でゆっくりだんらんをしたいというご家庭も多いのではないでしょうか。
3児の父・Nさんも「家でゆっくり派」とのことですが、実は最近、家族のことで「ある悩み」があるというのです。
「お父さんがいると雰囲気が悪くなる」
「パパと話しても面白くない」
と、妻や娘さんに言われてしまうというのです。
どうやらNさんは、知らず知らずのうちに「家族だんらんをぶち壊すNG発言」をしてしまっているようなのです。
年末年始にさらに嫌われ度が増してしまったら悲しいですよね。
早速、NさんのNG発言をチェックしてみましょう。
【嫌われる「家族内の話し方」①】なんでも「自分の話」に持っていってしまう
「パパ、今日は学校で百人一首大会をやったんだけど、私はがんばって取ってクラスで5位だったんだよ」
「そうかそうか、パパもな、百人一首は得意だったんだぞ。全部を暗記していてつねに一番だったもんだよ」
娘さんが「百人一首で5位だった」と喜んでいるのに、お父さんは自分の話を始めてしまっています。
娘さんは自分の頑張りをほめてもらいたかったのに、これではちょっとがっかりしてしまいますね。
しっかりほめるのが先! 娘さんの話に関心を持って
ここは、まずは「それはすごいね」と、しっかりほめるのが先です。
「がんばって覚えていったからだね」「難しいのはあった?」など、ちょっと突っ込んだ質問をするのもいいですよね。娘さんは、パパが自分の話に関心を持ってくれたことがうれしいはずです。
その後は自分の話をしてもいいのですが、この場合は「つねに一番だった」という「ちょっぴり自慢」が入ってしまっているので、あまり好ましくないかもしれません。
「それに比べて、パパは1枚しかとれずにビリだった」などの自虐エピソードなら、クスリと笑えるのでOKです。
【嫌われる「家族内の話し方」②】相手の話に「でも」「いや」「
「今度の日曜日、○○公園に子どもたちを連れて行こうと思うの」
「でも、あそこ、混んでるだろう」
「このあいだ買ったファンヒーター、小さいけど暖かくていいわよね」
「いや、そうじゃなくて、セラミックだから暖かいんだよ」
この会話の特徴は、奥さまの意見に対して「でも」「いや、
『たった1分で会話が弾み、印象までよくなる 聞く力の教科書』にも書いたことですが、こういう返事をする人は実は少なくありません。
なかには「相手を否定する言葉」から入るのがクセになっている人もいます。
これは、地味に感じが悪いです。これが続くと「この人とは話をしたくない」と思われてしまいかねません。気をつけたいものです。
【嫌われる「家族内の話し方」③】話の途中なのに、先回りして答えを言ってしまう
「今日ね、○○ブランドの年越しそば用のカップ麺を買ったの。そしたらね……」
「あー、あれね、あのブランドは実は××というメーカーがつくっているからおいしいんだよ」
奥さまの話の途中なのに先回りして答えを言ってしまっています。
しかも本当は、奥さまは「たまたま買ったカップ麺がレアものだった」という話をしたかったのに、ダンナさんは自分の思い込みで勝手な結論に持っていってしまっています。
相手の話は「最後まで聞く姿勢」が大事
これは奥さまからすると、話の腰を折られたうえに、結末を勝手に決めつけられてモヤモヤしてしまいます。
頭のいい人、頭の回転の速い人ほど、話の展開が読めてしまうものです。
「それはこういうことだよね」と、結論を先に言ってしまいたくなる気持ちもわかりますが、このケースのように早合点してしまうこともあるし、どちらにしても、相手はいい気持ちにはならないものです。
たとえ家族であっても、相手の話はちょっと我慢してでも最後まで聞く姿勢が大事です。
【嫌われる「家族内の話し方」④】相手の話に全然共感しない
「今日ね、お友達の○○ちゃんとケンカしちゃったの。その前の日に公園で遊ぶ約束をしてたのに、忘れてて来なかったんだよ。だから『もう〇〇ちゃんとは遊ばない!』って言ったらケンカになっちゃったの」
「そんなの、ちょっと忘れちゃっただけだろう。そんなことでケンカしてはいけないよ。こっちからごめんなさいと謝るんだよ」
パパとすれば、良かれと思ってアドバイスしているのでしょうが、娘さんがお友達と遊びたかった気持ち、ケンカして悲しかった気持ちに寄り添ってあげていません。
アドバイスをするのはもちろんいいのですが、まずは「そうか、それはイヤだったね」「ケンカして悲しかったんだね」と、共感してあげることが必要ではないでしょうか。
それだけで、お子さんもずいぶん気持ちが落ち着くはずです。
【嫌われる「家族内の話し方」⑤】とにかく「愚痴」「不満」が多い
「今日は参ったよ、また部下の○○がミスってさ。結局俺がクライアントに謝りに行ったんだよ」
「△△部長がまた仕事を俺に押し付けてきたんだ。俺ばっかり仕事が多くてさ。あの人も完全に俺に甘えているよ」
不満や愚痴は誰にでもあるものだと思います。私だって仕事のストレスがたまると家族の前で愚痴をこぼしてしまうこともあります。
でも、これも程度問題。
「口を開けば愚痴ばかり」「帰るなり愚痴のオンパレード」では、それを聞かされる家族も疲れてしまいますよね。
愚痴や不満はパッと短く言って終わらせるぐらいがちょうどいいですよね。
「ちょっとの気づかい」が家族を和やかにする
以上、「嫌われる家族内の話し方」を挙げてみました。こうしてみると、本当にちょっとした気づかいの問題ともいえます。
仕事が大変で家族にまで気を使いたくないと思う人もいるでしょう。でも「ほんのちょっとの気づかい」が家族を笑顔にするのではないでしょうか。
私の著書『たった1日で声まで良くなる 話し方の教科書』ではコミュニケーションを高める会話術についても詳しく述べていますので、興味のある人はぜひ参考にしてみてくださいね。
家族の会話が増える年末年始、「嫌われる発言」をなくして、みなさんが和やかに過ごされることを願っています。
魚住 りえ:アナウンサー
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