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「スイカゲーム」仕掛けた東大発の中国人起業家 「日本ほど公平なマーケットはない」と上場狙う

東洋経済オンライン / 2023年12月31日 11時0分

12月6日に新サービスの「Smart 5min(スマートファイブミニッツ)」を発表した程涛氏(中央)。「スイカゲーム」の生みの親だ(写真:issin提供)

2023年の「YouTube流行語大賞」まで受賞した大人気のパズルゲーム「スイカゲーム」は、在日中国人のシリアルアントレプレナー(連続起業家)である程涛氏が仕掛け人だ。

【写真】ユーザーが運動を習慣化するうえでスイカゲームを活用するという新サービス

古巣の「スイカゲーム」とコラボ

大ヒットに伴いゲームの提供会社は高い収益が期待できそうだが、程氏本人はすでに経営から離れている。新たに設立したヘルスケア関連のスタートアップ企業のマーケティングで古巣のスイカゲームとコラボし、日本を舞台とした起業を再び軌道に乗せようと努めている。

「コラボ版のアプリを配信することで、もっとゲーム感覚で楽しめるサービスにしたかった」。程氏は自らが代表取締役を務めるissin(イッシン、東京・文京)が「Smart 5min(スマートファイブミニッツ)」と呼ぶ新サービスでスイカゲームと提携した背景をこう話す。

スマートファイブミニッツはスマートフォンに専用アプリをダウンロードしたユーザーが「AIパーソナルコーチ」に従って腹筋やスクワットなどの運動をすると、手首にはめた「スマートバンド」が心拍数を計測し、最適な強度のトレーニングプランを提供する仕組み。毎日5分間の運動習慣をつけることを狙っている。

issinは12月6日にこのサービスを発表し、クラウドファンディングサイト「マクアケ」で支援者を募り始めたばかり。専用アプリのダウンロードを即日可能にしたが、12月19日にはスイカゲームとの提携を発表し、アプリを進化させることになった。コラボ版は2024年2月ごろにアップデートで利用できるようになる。

issinはスマートファイブミニッツのように、健康を維持・増進するヘルスケア関連の商品・サービスを提供するスタートアップだ。

「習慣化」にスイカゲームを活用

「コーチの指示通りに運動する『ティーチング』ではなく、ユーザーが自ら考えて運動する『コーチング』を促す商品・サービスを世の中に広めたい」(程氏)。ユーザーが運動を習慣化するうえで、スイカゲームの人気は役立ちそうだという。

スイカゲームは画面上で果物を落として同じ種類のものをくっつけ、進化させてハイスコアを目指す素朴なカジュアルゲームだ。

もともとは中国ネット検索大手、百度(バイドゥ)日本法人の子会社でネット広告技術を手がけるpopIn(ポップイン、東京・港)が2021年4月、新規事業である家庭用プロジェクターのアプリとして開発・内蔵したものだ。その直前に中国ではやっていた「合成大西瓜」というゲームをヒントに創り上げていた。

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