厳選8車種! いま買うなら「このEV」で決まり レクサス、日産、BMW、BYD、テスラ……
東洋経済オンライン / 2024年1月4日 7時20分
EVシフトの流れが変わり始めた。保護主義の高まりにより資源調達や製造の面で難題が噴出。販売停滞を見据え、欧米勢は投資計画の縮小に動く。
『週刊東洋経済』1月6-13日 年始合併特大号の第1特集は「EVシフト 絶頂と絶望」。アメリカのテスラと中国のBYDがグローバル市場を席巻する中、日本勢はどう動くか。熾烈なEV競争の最前線に迫った。
次に乗るクルマはそろそろEVかな……と、何となく考えている人も、きっと少なくないだろう。一方、実際にEVに乗ったことのある人は、まだ多くはないはず。では、EVの美点、魅力とはいったい何か。
筆頭に挙げられるのは、やはり環境性能だ。発電の時点でCO2などを発生させていることを忘れてはいけないが、車両からは排ガスを出さないので、いわゆるローカルエミッションはクリーンだ。
そして走りは静かで滑らか。とくに振動の少なさは感動的なほどで、長距離を走っても疲労がとても少ない。エンジン音がしないので趣味性は低いが、実用車としては文句をつける余地はないし、周辺環境にも優しいのである。
不安要素が多いのは事実
ただし、航続距離、充電の所要時間とインフラなど、徐々に改善されてきているとはいえ、依然として多くの人にとってEVの購入、導入に不安要素が多いのは事実。モデルやグレードの選択肢も多くはなく、補助金が出るとはいえ、価格だってまだ高い。
今EVを選ぶべきは、当然だが、それでもEVを不満や不安なしに使える環境にある人だ。
理想的なのは複数台所有で、うち1台をEVにすること。あるいは駐車場付きの一軒家で充電器の取り付けができる人、もしくは充電器付き駐車場のあるマンションにお住まいの人ならEVをお薦めしない理由はない。長距離運転の機会はめったにないとか、最寄りのガソリンスタンドすら非常に遠いという人も検討してみるといい。
逆に、そういう条件に当てはまってもなお、まだエンジン車に乗っている人には、むしろどうしてEVにしないのですか?と言いたい。
EVに限らずクルマの購入を検討している人は、自分の使用環境を改めて洗い出してみるといい。先に記したとおり、クルマもインフラも徐々に進化してきている。以前はEVなんて興味の対象外と考えていたのに、意外にも自分にぴったりなのはEVだと気づくことも、実はよくある話なのである。
EVの魅力はさらに増す
今後、EVの魅力はさらに増してくるはずだ。エンジンがない分、空間設計の自由度は高く、広くて便利なクルマも、カッコいいクルマも造りやすいし、高度運転支援などの電子制御との相性がいいから、運転がもっと安全に、もっと楽しくなる可能性は高い。案外、そういう1台に出合ったら、多少不便でも欲しいという気持ちが上回るかもしれない。
島下 泰久:モータージャーナリスト
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