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16時に帰るデンマーク人が会議で心がけること 会議漬けの中間管理職が行った「驚きの改革」

東洋経済オンライン / 2024年1月6日 18時0分

日本と会議の数はそれほど変わらない、デンマークのビジネスパーソンが日頃行っている「会議術」について解説します(写真:metamorworks/PIXTA)

オンラインミーティングを含め、1日に複数回の会議が当たり前になった現代人。とりわけ日本では会議の回数が多い印象がある。だが、2023年IMD世界競争力ランキングで2年連続1位に輝いたデンマーク(日本は35位)でも、会議の数はそれほど変わらない。では、なぜ日本とデンマークでは生産性にこれだけ差が生まれてしまうのか。本稿では、デンマーク在住の針貝有佳氏の新著『デンマーク人はなぜ4時に帰っても成果を出せるのか』 より、デンマークのビジネスパーソンが日頃行っている「会議術」について解説する。

会議はアジェンダと終了時刻を設定する

プライベートライフを充実させようと思ったら、仕事を早く切り上げられるように、勤務時間中の仕事効率を最大限に上げるしかない。そのうえで、ネックになるのは「会議」だ。

ほかの仕事をどんなに効率化させても、だらだらと長い会議が複数入っていたら、1日はあっという間に過ぎてしまう。

デンマーク人が会議を開くときは、会議の開始時刻だけでなく、終了時刻も設定する。終了時刻をきちんと決めておくことで、だらだらせずに議論ができるからだ。

また、会議のアジェンダと目的を決めておく。そして、時間内になんとか結論を導き出すようにする。

万一、結論が出ない場合も、会議時間を延長することはない。その場で会議時間を延長しても、多くの社員が退席してしまうからだ。結論が出なくても、その日の議論はとりあえず打ち切りにして、また別の日時に会議を設定する。それがデンマーク式の会議の開き方である。

ちなみに、コロナ禍以降はオンライン会議の効率の良さに気がつき、同じオフィスにいながらオンライン会議で済ませるケースも増えた。

だが、それでも、問題はあるようだ。

デンマークでも、社員が多く大規模な企業になるほど、組織構造が複雑になる。中間管理職は多様なステイクホルダーとの調整役を担うため、必然的に会議が多くなる。そのため、デンマークでも、中間管理職の1日のスケジュールは、ミーティングで埋め尽くされている。

中間管理職を歴任してきたルイーセ・ウェリングは、日々の仕事に追われているようだった。彼女のスケジュールは会議で埋め尽くされている。

さらに、彼女は不動産業界でも働いていた。不動産業界にとって、顧客対応で忙しくなる時間は、顧客のフリータイム、つまり、平日の夕方や週末である。デンマークでも職種によっては、ワークライフバランスを取るのが難しい様子がうかがえた。

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