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「日本株の長期投資」資金10倍の可能性は低くない リスクが少なく再現性が高いのが長期投資

東洋経済オンライン / 2024年1月11日 8時0分

日経平均 735万円 1.9倍
野村證券 238万円 40%減
キーエンス 7274万円 18.4倍

おそろしく差がついてしまいました。野村證券が投資金額を40%も下回っているのに対し、キーエンスは18.4倍にも膨れ上がっています。この例を見てもわかるように、大切なのは長く持つことではありません。「確実に値上がりしていく銘柄を選んで長く持つこと」なのです。

戦前に買っていたら7万倍! 驚異のパナソニック

私は仕事上においてのみならず、個人的にも株価の動きを追うことに強い関心を持っています。正確に言えば「この株、こんなに増えているのか!」と驚きたいという気持ちが強いのです。

そんな株式マニアの私をして、毎回目にするたびに感動せしめるのが、松下電器産業(現・パナソニックホールディングス)の株価の伸びです。

パナソニックは1918(大正7)年、松下電気器具製作所として大阪で産声を上げました。創業者の松下幸之助氏は、家庭内に電気を供給するソケットが電灯用の1つしかなかった時代に、電灯をつけながらその他の電化製品を使えるようにと二股ソケットを考案します。これが創業当初の大ヒット商品となり、後の日本を代表するパナソニックの礎となりました。

株価の側面から見ると、パナソニックが戦後最安値をつけたのは、1950(昭和25)年6月の27円です。当時は1000株単位の売買だったので、必要な買付金額は2万7000円ということになります。

これを上場来高値をつけた2000年3月まで持ち続けていたとしたら、どうなっていたでしょうか? 株式分割などで持株の数が増えたことも考慮すると、なんとその価値は19億円弱。投資金額2万7000円の約7万倍にもなっているのです。祖父母や曽祖父母の誰かが買って持ち続けてくれていたら、一族郎党けっこうな暮らしができたのではないでしょうか。

株の長期投資はこんなことを引き起こす可能性があるのです。

ただし繰り返しになりますが、それは「着実に伸びていく会社=確実に値上がりする銘柄」に長期投資した場合に限られます。

逆に言えば、銘柄選びさえ間違えなければ、パナソニックほどにはならないかもしれませんが、資金を10倍程度まで膨らますことのできる可能性は決して低くありません。

実は私自身、若いころは短期投資推奨派でした。というのも証券会社の営業マンだった私にとって、お客様に頻繁に株式の売買をしていただくことが自分の評価に直結したからです。

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