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42歳で「環境ベンチャー」妄想を叶えた彼の情熱 NYで上場を目指すJEPLAN、岩元会長に話を聞く

東洋経済オンライン / 2024年1月12日 10時0分

つまり、消費者はリサイクルを望んでいて、小売店で回収すれば来店し、ついでに必要なものを買う。企業と消費者の双方にメリットがあるというわけだ。

JEPLANのビジョンと調査結果に賛同した企業が、いらなくなった衣類などを店頭で回収する同社のリサイクルプロジェクト「FUKU-FUKUプロジェクト(現・BRING™)」に参加するように。

今では良品計画やGU、アルペン、アダストリア、高島屋など業界の垣根を越えて約200ブランド、店頭回収は全国4700拠点以上にのぼる(2023年12月5日時点。スポット回収も含む)。

「服から服をつくる」アパレルブランド

さらに2018年、同社は回収プロジェクト名の「BRING」を冠して、「服から服をつくる®」サーキュラーエコノミーを社会に実装するアパレルブランドを立ち上げた。自社の再生ポリエステル樹脂を原料に使用したオリジナルアイテムを、東京の恵比寿と高尾山のふもとの2つの直営店舗、および公式オンラインストアで販売している。

「こだわっているのは、ファッショナブルかつ機能性が高いこと。丈夫で型崩れしにくく乾きやすいポリエステルなのに、綿のような風合いがあるTシャツやデニム風のパンツ、アンダーウェアなどが大好評です。店頭には不要な服の回収ボックスがあり、オンラインで購入いただくと回収封筒がついてきて、不要な服を一着送付できます。このような仕組みがあれば、回収と購入がセットになり、資源の循環を自然にできます。返送された封筒に『手軽にリサイクルできてうれしい』などと手紙が入っていることもあるんですよ」と岩元さんは手応えを語る。

「JEPLANはリサイクルをやっているのですが、うちの業態を端的に表現できる言葉がこれまでなくて……。実はようやく昨日、思いついたんですよ」と岩元さん。

「従来アパレルは製造と販売を別の会社がしていたけれど、1986年にアメリカのGAPが商品企画から製造、販売まで一貫したビジネスモデル=SPA(エスピーエー/製造小売業)を提唱。これが世界に広まりました。ユニクロやZARAなどはSPAです。

さらに私たちがつくり上げたのは、消費者とリサイクルまで含めた新しいモデルのRecycle+SPA、略してReSPA(レスパ)。企画・製造・販売の先に消費者や仲間がいて、回収・リサイクルによってものが循環する。この小売りの新業態ReSPAを世界に発信していきたいんです。ね、いいと思いません?」

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