冬場の「浴室での突然死」を防ぐ超シンプルな方法 大切な家族を守るための「血流改善」習慣とは
東洋経済オンライン / 2024年1月14日 21時0分
寒い冬は、とくに血流に気をつけることが大切です。のべ2万人の臨床麻酔実績で、全身の血流について詳しい富永喜代医師の著書『血流がすべて 血流コントロールの名医が教える わずか1分でできる「すごい血流改善法」』より一部引用・再編集し、全身を元気にし、突然死も防ぐことができる入浴方法をご紹介します。
交通事故よりもこわい「冬の浴室」
寒い日は、早く家に帰って温まりたい。そう思いますが、家の中に思わぬ危険があります。それは、浴室。
厚生労働省の統計によると、浴室で亡くなる高齢者の数は、交通事故で亡くなる人の約2倍。特に65歳以上の高齢者の死亡事故が多く、毎年11月から4月にかけて多く発生しているそうです。
ピンピンコロリがいいとはよく言われますが、まだやりたいことがあったのに、伝えたいことがあったのに、本意ではないタイミングで大切な人に会えなくなってしまったら、それはとても切ないことですよね。
防げるものなら、防ぎたい。そう願うあなたに。そして、突然いなくなってほしくない大切な人がいるあなたのために、知っておいてほしいお風呂での血流対策をお伝えします。
まずお話ししたいのは、「お湯の量」についてです。
体をどこまでお湯につけるか。これがとても重要なんです。
子どものころ、両親からこんなふうに言われたことはないでしょうか?
「肩までしっかりつかりなさい!」
「100数えてから上がりなさい!」
もしかすると、今はあなたがお子さんにそう言い聞かせているかもしれません。
心臓に無理をさせないために「お湯の量」が大切
じつはこの入浴方法、血流改善の観点から考えると、とっても危険。
悪い入浴方法の代表例なんですよ。
理由はかんたん。肩までつかると、血管が、水圧によってギューッと押さえつけられてしまうからなんです。
心臓よりも高い位置まで湯につかってしまうと、静脈の圧よりも水圧が高くなります。それによって、手足や内臓の静脈がギュッと圧迫され、血液が心臓に向かって一気に移動。すると、心臓は増えた分の血液をくみ出すために、無理して働くようになります。
肩までつかっている本人は、「いい湯だな」と思っていても、体は心臓に負担がかかるという「緊急事態」への対応に大わらわとなっているわけです。
仮にこの状態のまま長風呂をしてしまうと、血流が落ちていき、心臓や肺に大きな負担がかかります。
そして、さらに大きな問題が、「お湯から上がるとき」に起こります。
浴室での「立ちくらみ」が命をうばう
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