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韓国で超話題「スーパーエリート育成大学」の全貌 韓国版「ミネルバ大学」泰齋大の初代総長が語る

東洋経済オンライン / 2024年1月14日 11時0分

韓国は朝鮮戦争、経済危機などで社会システムが大きく変わり、大学進学率も上がりましたが、それもその時代のモチベーションによって変わってきています。泰齋大学は今、21世紀のエリート大学を目指し、21世紀の世界最高のエリート校になるために全力を注いでいます。

西洋だけでなく、東洋も知ることが必要

――「韓国版ミネルバ」とも報じられましたが、異なる点はどこでしょうか?

ミネルバ大学よりももっとよい大学になる予定です(笑)。オンライン授業型で海外を移動して学ぶなど似ている部分もありますが、まず目標が異なります。20世紀までには西洋の文明が支配しましたが、今は東洋の力が強くなってきています。東西洋を理解し、世界秩序を新たに作り出せる未来志向の人材を育てなければならない。泰齋大学は超一流大学を目指して人材を集めて訓練します。

そのため、移動する国も20世紀の強大国家を知るという考えを基に日本、アメリカ、中国、ロシアの4カ国を選択しました。ルネサンス時代にダヴィンチが生まれたように、21世紀のダヴィンチを育てることが本校の目標なのです。

――そんな人材を生み出すカリキュラムも独特です。

今までの大学は一方的に゛教える゛スタイルでしたが、泰齋大学では学生の互いのディスカッションに焦点を当てており、先生はあくまでも「促進者、ファシリテータ」としての役割をしています。

授業前に討論の対象となるビデオを見たり、本を読み、授業では、学生をグループに分けて、学生どうしで討論させる形式です。オンライン授業のシステムはスタンフォード大学コンピュータ教授らが開発した「Engageli」というツールを使用しています。

これは、Zoomよりも高度で、たとえば、100分の授業が終わると、先生や学生が時間にしてどれだけ話をしたかがグラフで表示されます。討論で1人が独占している場合にはグループ替えも行います。

2年生からは各国の社会問題の解決に取り組む

――専攻はどのように分かれているのでしょうか?

専攻は2年生で選択し、大きく人文・社会科学、自然科学、データ科学およびAI、ビジネスイノベーション学部があります。1年生は教養課程ではなく、自分がどんな力を持っているかを知り、それを育むために『イノベーション・ファンデーション学部(革新基礎学部)』で知識の基礎を学びます。批判的、創造的な思考を培い、コミュニケーション力やコラボレーション力を伸ばし、グローバルリーダーに必要とされる多様性などについて学びます。

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