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東大生解説「共通テスト英語」過去イチ難しい衝撃 SNS上でも英語難化の声、なぜ難しかったのか?

東洋経済オンライン / 2024年1月15日 14時10分

まず、例年の第5問の構成は「2ページの英語の文章」+「1ページのその英文に関わるノート」+「問題」だったのですが、このうち英語の文章のページが3ページに増加。

中身も難化している

SNSでは「2ページで終わりだと思ったらもう1ページあって絶望した」というコメントが散見されました。そのうえ、問題の内容もかなり難しかったです。英単語のレベル自体はそこまで高くはなっていないのですが、問題はその中身です。

毎年の問題形式で言えば、第5問は数年前から変わらず、エッセイ風の文章を課して答えを求めるという問題でした。

ですが、今回課された問題文はほとんど英語の小説と言っていい内容の文章であり、その問題も、国語の小説問題であるかのような問いが多かったです。

例えば、今回は「Interpretation of key moments」、つまり「ストーリー上重要なシーンの解釈を求める問題」が出題されました。

「なぜここで2人は押し黙ったのでしょうか?考えられる選択肢4つのうちから1つ選びなさい」といった問題や、「なぜカスミは『皮肉』という言葉を使ったのでしょうか?4つのうちから1つ選びなさい」といった問題が出題されていました。

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これは、今までの英文読解で求められていたような、単純な読解では対応できません。このシーンに至るまでの文脈や流れを汲んで答えを選ぶ、まさに国語の小説で求められているのと同等の読解力が英語で求められていたわけです。以前の問題であれば、こういった問題はほとんどなかったと言えます。

「Aさんの発言を要約したものとして正しいものを4つのうちから1つ選びなさい」「文中に書かれている出来事として間違っているものを4つのうちから1つ選びなさい」のような問題・つまりは事実ベースで選択肢を選ぶものが多く、ただ英文を読んで、事実を解釈できれば正解になるものが多かったです。

しかし今回は、単純な事実だけではなく、登場人物の心情を汲まないといけない問題が出題されたのです。

これは、過去の英語の試験と比べ類を見ないほど、かなり高度な能力が求められている問題であると言っていいでしょう(厳密に言うと、2017年のセンター試験第5問の問3で、「登場人物がなぜそう言ったのか」を選ぶ問題がありましたが、それも前にその理由が書いてあり、そのまま直接選択肢を選べるもので、今回と比べるとかなり直接的な内容だったと言えます)。

東大受験生には既視感がある問題

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