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ドーミーインが「夜鳴きそば」を提供し続ける理由 15年間変わらぬ味と、不思議と食べたくなる魅力

東洋経済オンライン / 2024年1月18日 12時0分

ドーミーインが「夜鳴きそば」を提供し続ける理由

男性はもちろん、昨今は女性や外国人観光客など、多くの人が利用しているビジネスホテル。各ホテルはそれぞれに、代名詞とも言えるサービスや設備を持っている。けれど昨今のホテル選びでは価格ばかりが注目され、提供側がこだわっているポイントにはスポットライトが当たっていないこともしばしばだ。

そこでスタートしたのがこの連載、「ビジネスホテル、言われてみればよく知らない話」である。各ビジネスホテルの代名詞的なサービス・設備を紹介し、さらに、その奥にある経営哲学や歴史、ホスピタリティまでを紐解いていきたい。

初回は、ドーミーインの「夜鳴きそば」とサウナについて、前後編でお届けする。

ゲストの4割が食べる夜食。“ご当地アレンジ”も

国内外に96ホテルを展開するビジネスホテルチェーン、ドーミーイン。コロナ禍が明けた2023年からその業績は右肩上がりに伸び、平均客室稼働率は8割を超えている。

【写真で見る】インバウンドを含め宿泊客の約4割が食べるドーミーインの「夜鳴きそば」

こちらの代名詞の1つ「夜鳴きそば」は、21時半~23時の間、何杯でも無料で食べられるドーミーインオリジナルの夜食だ。23時以降にチェックインするゲストには、夜鳴きそばの味に近いオリジナルカップ麺『ご麺なさい』を希望があれば無料で渡している。

夜鳴きそばは出張族への認知度が高く、宿泊客の約4割が利用する人気サービスだ。クセのない醤油風味が幸いして、全体の約2割を占めるインバウンド客にも好評。それも、慣れない手つきながら、スープやフォークではなく箸で食べているという。

(※外部配信先では写真をすべて見られない場合があります。その際は東洋経済オンライン内で御覧ください)

ゲストからの反響について、ドーミーイン事業本部・首都圏事業部の部長を務める平山恵一氏は、「かなりメジャーになっていて、お喜びやお褒めの言葉をクチコミで数多くいただいています。夜食というより、主食として召し上がられるお客様も増えていますね。また、仙台で言えば笹かまなどご当地食材をお客様自身で購入し、独自のアレンジを楽しまれる方も。そういったお客様のSNSでの拡散から、さらなる認知度アップにつながっています」と語る。

つまり夜鳴きそばは、広告塔としての機能も果たしているのだ。

あっさり醤油ベースの鶏がらスープにちぢれ麺を絡めて

夜鳴きそばの人気の理由はどこにあるのだろうか。

無料というお得感も強いが、支持されるのは圧倒的にその味だろう。チャルメラ屋台を連想させるあっさり醤油スープは、深みがあり、オーソドックスな「中華そば」そのもの。レシピは、ニンニクなどの隠し味を加えた醤油ベースを、鶏ガラスープで割っている。

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