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「あなたのためを思って」親心が招く最悪の結末 子への「負の連鎖」を断ち切るためにすべき方法

東洋経済オンライン / 2024年1月19日 6時50分

もちろん「完璧な親」はいない。しかし、これでいいのか…(写真:tomcat/PIXTA)

言うことを聞かない、何度注意しても同じことを繰り返す、思うように動いてくれない子にイラつき感情的になってしまう……。子育て中の親なら誰もが一度は思い悩んだことがあるでしょう。イラストエッセイスト・コラムニストの犬山紙子さんも6歳の子の母として、「自分の行動や気持ちを振り返りながら悩みつつ子育てにあたっている」と話します。

アメリカでロングベストセラーとなっている『親といるとなぜか苦しい』(リンジー・C・ギブソン著)は、「親としての自分、子としての自分を客観視するのに役立つ」という犬山さんに、どうやって子育てに向き合っているのか聞きました。

冷静になれなかったことを子に謝る

『親といるとなぜか苦しい』には、「親はできた人間ではない」という言葉が出てきます。完璧な親というと、「親が望むのは子どもにとっていちばんいいことだけ」「親は、子どもよりも子どものことをよくわかっている」「親の行動はすべて、子どものためを思ってのもの」……こんなイメージでしょうか。自分が親として「本当にこのように考えられているかな? 行動できているかな?」と考えると自信がない。未熟な親なのかもしれないと考えさせられます。

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完璧な人間がいないように、完璧な親なんていない。精神的に成熟した親になるのはとても難しいことです。自制できず子にイライラをぶつけてしまうことはあると思います。ただ大事なのは、どうして自分がイラついているのか客観視できる知識を持つことですよね。なぜキツい言い方をしてしまったのか、冷静に伝えられなかった自分の状況を伝え、その後謝ること。これが必要だと思います。

『親といるとなぜか苦しい』を読んでいて、親としていちばんドキッとしたのは、精神的に未熟な親の4タイプのうちの1つ、「がむしゃらな親」の部分を読んだときです。

子どもの人生への投資も並外れて熱心ですらある。猪突猛進で、物事を成し遂げることだけを考える。感情的な未熟さは一目瞭然だが、このタイプは子どもが成功するよう力を尽くしているかに見えるので、自己中心性を見抜きにくく、たいていの場合、周囲に害をおよぼすようには思えない。(中略)

他者を憶測で決めつけ、自分と同じようにしたいはず、同じことに重きを置いているはずと考える。こうした過度な自己中心性が、自分は他者の「ためになっている」という思いこみへとつながる。(中略)

子どもの興味や人生への夢を受け入れるより、自分がみたいものを選んで言葉たくみに押しつけ、子どもの人生にやたらと口出しする。加えて、じゅうぶんなことをしなければ、という不安が彼らを駆り立てる。子どもを含めた他者の感情よりも、自分の目標を達成することが何より大事なのだ。

自分の後悔が子の教育に紛れ込む

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