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性格によって異なる「心臓病になりやすいタイプ」 「全力で楽しむ」ことが心臓病の予防になる

東洋経済オンライン / 2024年1月20日 17時0分

解決の糸口は、いたってシンプルです。まずは何でもいいので楽しめることを見つけてください。そして、それを全力で楽しんでください。ストレスは「溜まる」と表現されるように、コップに少しずつ水が注がれていく様に喩えられます。コップに空きがあるうちはいいですが、満タンになった途端に水が溢れ出して大事になってしまいます。ストレスも同じで、ちょっとずつでも解消していかないと、取り返しがつかなくなってしまうのです。

社会的な孤立も、危険性をはらんでいます。たとえば高齢者の場合、仕事を退職してひとりの時間が増えたり、配偶者や友人と死別したりして、社会的なコミュニケーションが激減することがあります。何か新しいことを始めたり、地域の趣味サークルに参加したり、若い人と積極的に関わるようにすることで、心臓病の予防になることを覚えておきましょう。

心臓病にとって、肥満は大敵です。男性は戦後から肥満指数(BMI)が右肩上がりに上昇し続けていて、なかでも40代と50代は約4割の人が肥満に数えられるほどです。肥満は万病のもとともいわれますが、心臓病にとっても同様です。

肥満だけでなく、やせすぎも大きな問題

世界的にはBMI30以上で肥満とされますが、日本を含む東アジアと南アジアにおける判定指標はBMI25以上です。これは、日本人を含むアジア圏の人たちは、食事によって摂取したエネルギーを皮下脂肪でなく、内臓脂肪として溜めやすい傾向にあることに起因します。肥満には皮下脂肪が多い「皮下脂肪型肥満」と内臓脂肪が多い「内臓脂肪型肥満」がありますが、多くの研究結果から、内臓脂肪型肥満のほうが病気を引き起こしやすく、身体に及ぼす悪影響も強いことがわかりました。

では、やせていれば心臓病の心配はいらないのかというと、それも正しくはありません。やせすぎていることは、病気に対する免疫力の低下につながります。やせているということは、筋肉量が少ないということでもあり、筋肉がなければそれだけ運動をすることが億劫になってしまいます。

適度な運動は心臓病のリスクを低下させる効果があるので、適切な栄養バランスの取れた食事をきちんと摂り、しっかり体を動かしていきましょう。体を動かすことはストレスの解消にもつながりますから、心身ともに健康維持につながっていきます。

上月 正博:東北大学名誉教授、山形県立保健医療大学理事長・学長

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