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「うちの子は勉強に向かない」親が知るべき真実 プロから見れば「まだその時期ではない」だけだ

東洋経済オンライン / 2024年1月21日 12時30分

本人の「自分軸」がある程度育っていて、自立心が養われていたり、自分の世界を持っていたりするならば、私立のような「約束された環境」がなくてもよいわけです。むしろ、校風の合わない私立の学校に通うくらいなら、公立のほうが思いっきり楽しめることでしょう。

注意したいのは「公立のほうがいろんな人に出会えるから、揉まれていい」という考え方です。地方出身で地元の公立中学・公立高校から大学受験に成功したお父さんが言いがちなフレーズなのですが、これが当てはまるかどうかは、お子さんのタイプをよく見極めないといけません。

雑多な環境を楽しめるのは、リーダーシップがあったり、何らかの目立つところを持っていたりする子どもたちです。お子さんが、主張することをあまり好まないおとなしいタイプで、なおかつ目立った特技が見当たらない場合、今の公立では、単なる「目立たない子」で終わる懸念があります。

一方、私立の学校は、校風や学校の指導方針がわが子に合うかを各家庭が考えて入学してきます。結果、ほどほどに似たような子が集まるので、主張しないタイプの子にも居場所ができやすいのです(逆に、主張するタイプの子ばかり集めている学校もありますが)。

つまり、どの学校がいいかというのは、公立か私立かはもちろん、偏差値やブランドによって決まるものでもありません。結局は本人次第なのです。本人が居場所を持ち、活躍できるところが、その子にとっての「いい学校」です。

学校なんていくらでも替われる

極端なことを言えば、私は「学校なんて、合わなかったらいくらでも替わればいい」と考えています。私立はやめられますし、公立でも、引っ越せば転校できます。一度入った学校をやめてはいけないという決まりはありません。

今ならMOOC(Massive Open Online Courses:大規模公開オンライン講座)のようなインターネット講座を使って、世界中の大学の講義を受講することができます。学習面だけに絞って言えば、英語とインターネットアクセスのスキルさえ身につけておけば、学校に行かなくてもまったく差し支えないのです。

「学校は替わってもいい」と割り切れば、先々への不安から「とりあえず」塾に通わせる、「とりあえず」私立を受験させるという選択をしなくて済むようになります。

東京大学・京都大学など日本を代表するトップレベルの大学は、「特別な人が特別な勉強をすることによって入学がかなう、自分たちとは無関係の世界」と見られやすい傾向にあります。

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