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窃盗、性被害「表面化する避難所犯罪」の安全対策 被災地では特別機動捜査部隊が50人体制で警備

東洋経済オンライン / 2024年1月22日 14時0分

被災した家を空けている場合、次のような対策が必要だという。

「自宅に戻ったときに家の窓が割れていれば、家具や板などでふさいでおくこと。窓やカーテンも閉め、2階から容易に侵入できる、はしごや脚立を片付けておくといい」(松丸さん)

避難所での置き引きなどの犯罪には、どう備えればよいのか。

「ボランティアなどを装って、避難所に窃盗犯が紛れ込むケースも想像される。怪しげな人には写真付きの身分証明書の提示を求めること。警察官や消防隊員、自衛官は、被災地などでは基本的に単独行動をしない。それっぽい人が1人で声をかけてきた場合、警察官などを装っている犯罪者だと思ったほうがいい」

避難所で犯罪に巻き込まれないために

さらに、避難所での生活が長期化していくなかで、被災者には「平常時より自身の行動に慎重になってほしい」と話す。

「避難所ではすべての人にストレスがかかり、いらだっていて暴力事件が多発する。そうした事件を起こさない、あるいは巻き込まれないためには、常識的な生活を心がけるしかない」

具体的には、大声で話さない。電話は避難所の外か決められたエリアでする。ゴミの出し方のルールを守る。一緒に避難しているペットが人に迷惑をかけないようにする。普段から社会生活を送るうえで必要とされる配慮を、避難所でも徹底することが重要だ。

そして、ホイッスルを常に持ち歩き、少しでも危険を感じる場面があったら、迷わず吹くこと。大声を出して助けを求めることより、はるかに少ない労力で周囲に危険を知らせることができる。

「被災者はただでさえ肉体的・精神的な負担が増しているのに、犯罪にまで気を配らなくてはならないのは、理不尽でしょう。でも、人が弱っているタイミングを見計らってやってくる非道な人間がいることも事実と受け止め、皆さんで力を合わせて対応していってほしい」と松丸さん。

被災者の方々が1日でも早く元の生活に戻ることを願ってやまない。

一木 悠造:フリーライター

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