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33歳男性「リボ払いの無間地獄」に堕ちた残酷経緯 "ひょんなこと"から毎月30万円超の支払いに…

東洋経済オンライン / 2024年1月23日 8時30分

まさに自転車操業。聞けば、佐々木さんは最大で8枚のカードを所持していたこともあったという。

そもそもクレカを持つまでの経緯

一体なぜそこまで持っていたのかは後述するとして、そもそも彼がカードを作るきっかけとは何だったのだろうか? 「こんな金銭感覚の人だ、なにも考えずに作ったに決まっている!」と思う読者諸氏もいるかもしれないが、佐々木さんの場合はやや不幸な経緯だったようだ。

「学生時代にバックパッカーとしてアメリカ横断旅行をしていたのですが、あるときひどい腹痛に襲われ、現地の病院に緊急入院することになりました。ただ、当時は学生だったので最低限のお金しか持ち合わせておらず、横断旅行のプランを変更しなくてはいけなくなるほど、治療費が高くついてしまいました。

そのときに『支払いはカードでもいいんですよ』と言われたことが印象に残って、『海外旅行するんだったらカードのひとつでも持っていないとな』と思ったんです。そして、帰国後に銀行の待合室で販売員に『カード作りませんか?』と声をかけられたのをきっかけに、初めてカードを契約しました。学生だったので限度額は30万円程度です」

クレジットカードには、海外旅行保険が付帯している場合がある。そういう意味でも、佐々木さんがカードを持ったのは、合理的な選択と言えるだろう。

こうしてカードを手に入れた佐々木さんだが、当初はカードの使用自体が少なかった。その頃はまだキャッシュレスの時代ではなく、現金払いが主流だったこともあり、カードを使うのはネットショッピングのときぐらいだったのだ。そのため、月々の返済額もそこまで多くはなかったという。

ただ、友人の一言が、彼の運命を大きく変えることになる。

「金欠の学生だったので、カードの返済日が近づくと1日1食になり、友達との遊びの約束もキャンセルしていました。そんなときに友達から『カードは3回の分割払いがオススメだよ』と言われて、返済額が高くついた月は大きい買い物を分割払いにするようになりました。思えば、ここが地獄の始まりだったのかもしれません」

大学生より新卒は、金銭的に厳しいケースも?

大学卒業後は、今も勤めている広告代理店に入社した佐々木さん。将来的には高い年収も約束されている企業だが、入社した頃は金銭面で困ることが増えた。大学時代に、アルバイトに励んでいた結果、金銭感覚が新卒には過大になっていたのだ。

「学生時代はシフトに入り放題の飲食店でバイトしていたので、働けば働くほどお金は稼げたんです。それが、社会人になるとどれだけ働いても1〜2年目は手取り25万円前後。しかも、残業代で荒稼ぎする者がいたせいか、すでに『みなし残業』が固定給に含まれていました。

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