1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

33歳男性「リボ払いの無間地獄」に堕ちた残酷経緯 "ひょんなこと"から毎月30万円超の支払いに…

東洋経済オンライン / 2024年1月23日 8時30分

そんな状況下で、当時は新たな営業先を開拓するために、積極的に飲み会、セミナー、交流会に参加していました。もちろん、交流会やセミナーは会社の経費で落ちますが、そこで出会って仲良くなった人たちと飲むときは割り勘なので、交友関係は増えてもお金は減る一方……。あと、会社の先輩たちから飲みに誘われることも多かったのですが、みんな奢ってくれないんですよ(笑)」

飲み会代を自己投資の範疇に含めるかは、人によって考えが分かれるところ。とはいえ、営業職では仕方ない面もあるだろう。

こうして、給料日の数週間前には手持ちの現金が消えるようになった。また、飲み会がない日でも、生きていれば飲食代はかかる。そこで、数百円の買い物ですらカードで支払うようになった。

「当時はそれだけ現金がなかったということなんです。社会人2年目からは住民税の支払いも始まりますしね……。どんな小さな買い物でもカードが使えるお店では『クレジットで』と言っていました。しかも、返済額が多かった月は分割払いに変更して(笑)。ただ、その頃に友達に勧められてもう1枚カードを作ったのですが、それにキャッシング機能が付帯されていたんです」

「キャッシング」とはカード付帯のキャッシング機能などを使用して、現金を借り入れることができるサービス。インターネットやコンビニ・銀行ATMなどから、その場で現金を受け取ることができるのだ。

分割払いを経て、リボ払いに手を出す…

カードの場合は利用可能額の範囲内から借り入れすることができ、またショッピングの利用可能額とは別の場合が多い。佐々木さんの契約したカードのショッピング利用額は10万円、キャッシング利用可能額は20万円程度だったそうだが、常に金欠だった佐々木さんにとってみれば、まるで「打ち出の小槌」だった。

しかし、基本的にカード付帯のキャッシング機能はリボ払いになるため、そこから佐々木さんのリボ払いは始まった。

「手元に現金がなくてもキャッシングでなんとか生き延びられたので、もう『未来への借金』だと自分でも呆れながら、お金が足りないときにはバンバン借り入れしていました。リボ払いの仕組みもよくわかっておらず、毎月徐々にキャッシングできる額が減っていったので、『これが利子なのか』と思うぐらいで、借金が膨らんでいくイメージが湧かなかったんですよね」

結果、毎月2枚のカードを利用可能額の限界まで使い込むようになり、その頃には給料が入ってもすべてカードの返済に消えてしまった。現金はなくなるが、返済によってカードの利用可能額が復活すると、今度はすべての買い物の支払いをカードで賄うという、文字通り自転車操業となった。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください