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「受験期間もSNS見る学生」を襲う恐ろしい弊害 投稿を見ることでネガティブ感情が連鎖する

東洋経済オンライン / 2024年1月23日 7時30分

代表的なのがネガティブ感情の連鎖です。行動経済学の分野では「アフェクト」と呼ばれる現象ですが、SNSの勉強や受験に対するネガティブな投稿に影響されて、モチベーションが下げられてしまうのです。

みなさんも経験があると思いますが、受験生の心には「本当に合格できるだろうか」という不安がつねに渦巻いているものです。頑張っても成績が伸びないときなどは、どうしても落ち込んでしまいますよね。

そんな時にSNSで「もう勉強したくない」とか「受験がつらい」などネガティブな投稿を目にすると、「勉強=嫌なもの」という意識がどんどん刷り込まれていってしまいます。マイナスの感情が増幅されてしまい、机に向かう気力が奪われてしまうのです。

SNSには偏差値や学歴差別をする投稿も

また、中には偏差値や学歴に対する差別的な内容もあります。「〇〇はFラン」、「〇〇以下は低学歴」といったような、心無い書き込みを見たことがある人も多いのではないでしょうか?

みなさんも勉強や受験に対しては色々な考え方があると思いますが、SNS上で展開されている意見は決してポジティブなものばかりではありません。勉強のモチベーションが下がっているときにそのような否定的な内容を見たら、「勉強を頑張る意味があるのか」、「受験なんてしても意味がないのでは」などと、マイナスな方向にどんどん気持ちが引きずられてしまうでしょう。

上位層の人たちの実力を目の当たりにして、自信を失ってしまうケースもあります。

SNS上では「模試でA判定取れた」とか「共通テスト9割超えた」など、実力を誇示する投稿が少なくありません。負けず嫌いな人はいいですが、そんな圧倒的な結果を見せつけられて自信を失う人もいるでしょう。

同じ試験で、自分が思うような結果が残せていない場合であればなおさらです。同じように自信をなくした人が「もう浪人確定」とか、「志望校のランク下げようかな」などとネガティブな投稿をすることも多く、負の感情の連鎖に巻き込まれる恐れがあります。

さらに、ちょうど今ごろの時期で危険なのが、先に受験を終えてしまった人の投稿です。みなさんは周りが遊んでいるのを傍目に勉強や仕事をしながら、「何で自分だけ頑張っているんだろう……」と思った経験はありませんか? 同じようなことが今の時期には起こりやすいのです。

受験から解放された人の投稿も目に入る

いちばん長いケースでは3月まで受験が続くことになりますが、当然それまでに選抜入試などで進学先が決まる人はたくさんいます。これからSNS上には、受験勉強から解放された人の「春から○○大」とか「合格記念で旅行に来ました!」といった楽しそうな投稿が溢れてくるでしょう。

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