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ヒカキン、二股疑惑「即日謝罪」の秀逸すぎた"中身" 「文春砲」への対応、プロも驚くリスクマネジメント

東洋経済オンライン / 2024年1月23日 16時50分

一方で、ただ単に謝罪をするだけでは不十分で、誤解や臆測を招かないように、説明するべき点はしっかり説明をする必要がある。しかしながら、これもうまくやらないと「言い訳がましい」「言い逃れをしている」と思われてしまいかねない。

HIKAKIN氏の場合は、最初にしっかりと各所に謝罪をして、地ならしを行った後に、事実関係や自身の意見を述べている。そのために、彼の説明は受け入れられやすくなっているのだ。

HIKAKIN氏は身なりや態度、謝罪と説明、釈明の順番やその内容を、各所に配慮し、間違えず行っている。これは、一見できそうでなかなかできることではない。

付け加えれば、HIKAKIN氏は報道をした文春の取材を断ることなく受けており、謝罪文も文春オンラインで公表されているが、それも動画と同様に、必要なことに適切に答えている。

HIKAKIN氏は、報道をした文春や、そこに情報提供をしたA子さんと対立することなく、十分な配慮を行った。これによって、さらなる対立や攻撃を回避している。

もちろん、現時点でHIKAKIN氏の説明や主張がすべて正しいとすることはできないし、彼に対する続報や批判が出てこないとも限らない。しかし、初動対応としては十分なものであったと言えるだろう。

できる限り、対立や応酬は避けて、平和的な解決策を図ろうとするのは、あらゆるリスクマネジメントにおいても重要なポイントとなる。

われわれも学ぶべきリスクマネジメント

社会的地位や知名度が上がっていくにつれ、周囲の人は気を遣って厳しいことを言いづらくなる中、人は慢心しがちになっていく。一方で、さまざまなところから、批判や誹謗中傷を受けたり、足元をすくわれたりするリスクは高まっていく。リスク対応は誰かが懇切丁寧に教えてくれるものではなく、自らの経験の中で学んでいくものでもある。

例えるなら、一般のドライバーとして運転していた人が、急にカーレースに出場するようなものだ。だから、多くの芸能人、著名人が失敗をしてしまうのだ。

HIKAKIN氏はトップYouTuberとして活動しつつ、これまで大きなスキャンダルもなく、「聖人君子」とまで言われることもあった。今回のスキャンダルでそのイメージが揺らぎかけたが、何とかそのポジションは守り切れそうな気配もしてきている。

HIKAKIN氏に限らず、われわれは成功者から、成功の秘訣だけでなく、失敗しない秘訣も学び取ることができる。

西山 守: マーケティングコンサルタント、桜美林大学ビジネスマネジメント学群准教授

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