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クラウンスポーツの「スポーツ濃度」はいかほどか 期待以上の"ファン・トゥ・ドライブ"がここに

東洋経済オンライン / 2024年1月24日 12時5分

フロントマスクは基本的にクラウンシリーズ共通のテーマだが、スポーティなスタイリングを持つ(筆者撮影)

トヨタ自動車が、2022年7月に発表した16代目「クラウン」。既報のとおり、最大の注目点は4つのバリエーションを設定したところにある。

【写真】金型担当者を泣かせたリアフェンダーのフォルム

2023年12月に乗ったのは、シリーズ中最もスポーティな設定の「クラウンスポーツ」。前輪駆動ベースの4WDという基本プラットフォームは「クラウンクロスオーバー」と共用だが、個性が確立されている。トヨタはいかにして“作りわけ”を成し遂げたのか。

クラウン4姉妹には、クロスオーバー、スポーツ、そしてこのあと発売される「クラウンエステート」と、SUV的な車型が3つ用意されている。

消費者の嗜好が多様化している今、1台でマーケットすべてをカバーするのはかなりたいへんだ。今回のクラウンのようにキャラクターをしっかりわければ、異なるユーザーを対象とした各モデルのキャラクターをより掘り下げられる。

コストもマーケティングもそのぶん大変になるだろうが、その戦略が奏功しているのが、今回取り上げるクラウンスポーツである。

スタイリングを観察する

マーケットのことをよく考えていると思わせられるのは、SUV的なのに全高が1.5m台に抑えられる点。少しセダンに引き寄せたスタイリングとともに、たとえば市街地のタワーパーキングに対応するなど、実用性が考慮されているのだ。

とはいえ、スタイリングに破綻はない。テールゲートをそなえたハッチバック的スタイルだが、ウインドウグラフィクスは、リアクオーターに3つめのウインドウをもつ、いわゆるシックスライト。そのためウインドウ下端のベルトラインは伸びやかに、前から後ろへと続く。

同時に、ボディ各所にもこだわりのデザインが施されている。ひとつは、フロントマスクだ。

「ハンマーヘッド」とトヨタが呼ぶ、幅の狭いシグネチャーランプのユニットに「アンダープライオリティ」というボリューム感のあるバンパー一体型エアダムの組み合わせ。シリーズ共通のテーマだが、クラウンスポーツのものが最もまとまっている感がある。

もうひとつが、リアフェンダー。リアクオーターパネルが後方にいくにしたがってしぼられているせいもあって、後輪をおさめるパネルのふくらみが大きく強調されている。フェンダーの力強い印象は、シリーズ随一だ。

聞けば、ここがデザインを含めてトヨタの生産部の腕の見せどころだったようで、デザイナーの意図を生かした深い金型を作るのは至難のわざだったという。

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