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子どもに合った勉強法「浅くか深くか」見抜くコツ 全体がわからないと「知識の洪水」でパニックに

東洋経済オンライン / 2024年1月25日 7時40分

シングルタスク型 小4のお子さん

(1)現在、興味関心がある分野をこれまで同様に深く学びます。

(2)その分野から興味の対象が広がっていけば、その流れに合わせていきます。

例えば、爬虫類の興味があった子が、その後、動物に興味が広がり、さらに生物に関心が出てくるようなイメージです。

筆者が指導していた高校生にこのような学び方をする生徒がいました。彼は、ゲームの「信長の野望」にハマり、そこから戦国武将へと発展し、日本史そのものに興味を持ち、その後、世界の歴史に興味を持ちました。教科書で勉強するスタイルではなく、本を読むことによって学んでいったのです。

当時のセンター試験では、日本史を選択しましたが、あまりにもすぐに終わってしまったので、余った時間で世界史も解いたようです。結果、日本史は満点で、世界史は自己採点で95点でした。教科書を1ページから学ぶスタイルは彼には向いておらず、興味関心分野を徹底することによって伸びたケースでした。

(3)興味がない分野をやらざるを得ないときは、ポイントの絞り込みをしてあげてください。

このタイプは、量より質を重視する傾向にあるため、重要ポイントだけをおさえていれば大丈夫と思って対応していきます。

例えば、10問の問題があったとして、そのうちの2問が最重要だとします。その2問だけを完全に理解するようにします。すると、他の8問をやらずとも、解けるようになっていることが起こります。このポイントの絞り込みは小学生ではまだ自分でできないと思いますので、親がサポートしてあげるといいでしょう。

もちろん、すべての問題ができればそれに越したことはありませんが、1点集中型のタイプはこのような重要ポイント絞り込みから入ったほうが伸びていきます。

区別ができるようになるとサポートも楽に

以上のように、子どもにもともと備わっている学びのスタイルを活かしながら、そうでない部分を少しだけ補う形で対応してあげると子どもはさらに伸びていきます。「この子は、水平型か、垂直型か」という考え方は、親御さんのみならず、子どもたちを指導する立場にいる先生たちも知っておくと子どもに合った指導ができると思います。

親は大人なので、両方の学び方を知っていると思いますが、子どもは知りません。ですから、足りない部分は上手に教えてあげればいいと思います。もともと備わっているのか、それとも後からインストールするものなのか、この区別がわかると、サポートがぐっと楽になります。

石田 勝紀:教育デザインラボ代表理事、教育評論家

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