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「習い事をやめたい」という子への適切な10の対応 「辞めグセがつく」と渋る親たちに伝えたいこと

東洋経済オンライン / 2024年1月25日 7時50分

7、宿題として家でやるのが嫌なら?

「ピアノ教室で練習するのはいいけど、家ではやりたくない」という子もけっこういます。その場合は、先生と交渉してピアノ教室での練習のみにしてもらいましょう。

8、発表会が嫌なら?

「ピアノも好きでピアノ教室に通うのもいいんだけど、発表会に出ることやそれに伴う練習をするのが嫌。自分のペースでやりたい」という子もいます。その場合は、先生と交渉してそれらはナシにしてもらいましょう。それができないならピアノ教室を変えることも検討しましょう。

9、しばらくお休みして様子を見るのもアリ

子ども自身の気持ちが曖昧なこともあると思います。例えば、「続けたい気持ちもないわけではないし、やめてしまうのも寂しい。今までやってきたのにもったいない気もする。だけど今はちょっとピアノと距離を置きたい」などの場合です。こういうときは、しばらくお休みということにして様子を見るのもいいでしょう。

10、ピアノが嫌なら?

そもそもピアノが嫌いとかもうやりたくないなどの場合は、潔くやめたほうがいいと思います。ところが、親には「やめ癖がつくと困る」「将来きっと役に立つ」「困難から逃げる人間にさせたくない」などの思いがあるので、何とか続けさせようとすることが多いです。中には叱りつけたり罰で脅したりして強制する親もいます。

「やめ癖」は迷信

でも、このようにして無理に続けさせると、子どもは不必要に苦しむ可能性があります。嫌な習い事がある場合、子どもの中には前々日くらいから憂鬱になる子もいます。一週間ずっと気に病んでしまう子もいます。

こういう状態が続くと精神衛生の面で大きなリスクがあります。当然ながら幸福度が下がりますし、子どもらしい快活さも失われます。また、ストレスから弱い相手を攻撃したり自傷行為に走ったりする可能性もあります。自己肯定感は当然下がりますし、やめさせてくれない親に対する不信頼も抑えがたくなり親子関係が悪化します。

そもそもやめ癖というのは迷信ですし、終身雇用制の時代に植え付けられた価値観にすぎません。それに、たとえ10個やめても11個目にピッタリなものに出会えばやめません。そういうものに出会うまでのお試しと考えればいいと思います。

ちょっとやってやめたものも、まったくムダということではありません。経験として蓄積されますので、子どもの引き出しが増えたと考えればいいのです。また何年かして、あるいは大人になってから、もしかしたら中年以降になってから、何かのきっかけで再開することもあるわけです。

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