1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

TBS「Eye Love You」韓ドラ要素てんこ盛りの勝算 初回視聴率5.5%だったが、SNSで大きく話題に

東洋経済オンライン / 2024年1月26日 12時30分

また第1話の後半では、特殊能力を持つに至った侑里の過去の心の傷が明かされるとともに、なかなか主張ができない日本人女性らしい性格もにじみ出ていた。全体的に日韓ドラマ両方の特徴をバランスよく取り込もうとしている印象を受ける。

韓ドラ好きはジャンルごとにわかれる

昨年の『NHK紅白歌合戦』ではK-POPアーティストが数多く出演したり、コロナ禍では『愛の不時着』や『梨泰院クラス』『イカゲーム』といった韓国ドラマが国民的ヒットになっていたが、基本的に韓国エンターテインメントは音楽やドラマなどジャンルによってファン層がわかれる。

またドラマにおいては、『冬のソナタ』から『トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜』といった純愛ラブストーリー、『猟奇的な彼女』から『応答せよ』シリーズなどのラブコメ、『シグナル』『ボイス』など刑事サスペンス、『SKYキャッスル』『ペントハウス』などの破滅的愛憎ドラマなど、さらに細かくファン層がわかれる。

こうしたジャンルごとでの話題作は生まれているが、一般層へブレイクスルーした『愛の不時着』や『梨泰院クラス』に続く、スーパーヒットはこの数年生まれていない。

そう考えると、純愛ラブストーリーとラブコメの視聴者層と近い『Eye Love You』の韓ドラファンの取り込み見込み規模は、もともとそれほど大きくはないだろう。

第1話の世帯視聴率5.5%(個人視聴率3.2%)は、前期同枠『マイ・セカンド・アオハル』の世帯同5.7%(個人同3.3%)からは落ちるが、まずまずの合格点といったところではないだろうか。

一方、SNSでの好意的なリアクションが多いことは、一定の韓ドラファン層にアプローチできていることを示している。まだまだこの先の展開次第で口コミが拡散していくポテンシャルを十分有していると見ることができるだろう。

内容部分では、チェ・ジョンヒョプは子どものような無邪気さのあるかわいらしさと、言葉の理解が及ばず戸惑ったり、切なさそうにするときの愛らしさなど、韓ドラの韓国俳優の真骨頂といえる魅力を日本の連ドラでしっかりと体現していた。

この先、話が進むなかで、日本の俳優とはまた違うそのキャラクター性を新鮮に感じて気づきを得たりする新たな韓ドラファンが生まれてくるかもしれない。

また、第1話のラストは、周囲に木がないビルの屋上に、降り積もるはずもない一面の落ち葉を2人が一緒に掃除するなか、侑里のドジで落ち葉がなぜか屋上全体に紙吹雪のように舞い上がり、意図せずふいに2人が急接近してしまうベタなシーンもあった。そんなツッコミどころ満載の強引なシチュエーションも、日韓ラブコメならではのお約束的な、くすっと笑えるポイントなのだろう。茶化しつつ楽しむのも1つの視聴スタイルになるに違いない。

壁を乗り越える2人の姿に共感

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください