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半チャンラーメンが「消滅」していく"切ない理由" 町中華メニューが以前より簡単に提供できぬ背景

東洋経済オンライン / 2024年1月27日 11時50分

半チャンラーメンが「消滅」していく"切ない理由"

「半チャンラーメン」。

【写真で見る】絶品だった「たいよう軒」の半チャンラーメン

ラーメンに半チャーハンが付いたセット。ラーメンを食べたいがチャーハンも食べたい。2つ頼むのもやりすぎだな。そんなときにうれしいのが半チャンラーメンだ。安くてお腹いっぱいになれる、お腹を空かせたサラリーマンの味方だ。

「半チャンラーメン」の聖地・神保町にも変化の波が

東京・神保町は「半チャンラーメン」の聖地として知られる。神保町はカレーのイメージが強いが、実は「半チャンラーメン」の街としても知られ、「さぶちゃん」「伊峡」「成光」「たいよう軒」が、「神保町半チャンラーメン四天王」として、多くの人に愛されてきた。

「半チャンラーメン」の元祖(諸説あり)として知られるのが1968年創業の「さぶちゃん」。店主の木下三郎さん(さぶちゃん)が、「ラーメンとチャーハンを両方食べたい」というお客さんのリクエストに応えたのが始まりとされる。

生姜の効いたラーメンのスープと、醤油の濃いチャーハンが特徴で、さぶちゃんがタバコを吹かしながら中華鍋を振るう姿は昭和の名残のような光景だった。

「さぶちゃん」は2017年11月をもって半世紀以上の歴史に幕を下ろした。

そして、今年1月26日をもって「たいよう軒」が閉店となった。

「たいよう軒」は神保町の交差点からは少し離れた九段下寄りにあるお店で、「さぶちゃん」「伊峡」「成光」の「御三家」に比べると少しツウなお店として知られていたが、「四天王」として長くその名が語られてきた。

閉店のニュースを聞き、筆者も慌てて最後の「たいよう軒」に足を運んだ。

四天王の中で、いちばんのラーメン

「たいよう軒」はなんといってもラーメンがとびきり美味しい。

筆者個人的には四天王の中でいちばんラーメンが美味しいのはこの「たいよう軒」だと思う。ラーメンはこの令和の時代でも500円だった。

寸胴には大きなチャーシューの塊肉が入っていて、スープと一緒に煮込んでいる。骨だけではなく肉の旨味もじんわりと感じる醤油スープ。

ここに合わせるのが、上野にある老舗・タチバナ製麺所の細ちぢれ麺。細めながらモチッとした食感で、麺量もあり、食べ応えバツグンだ。

そして特筆すべきはチャーシュー。分厚くてとても柔らかく、一口食べただけでお店の自慢の逸品だとわかる。お腹が空いているときは迷わずチャーシューメンだった。

半チャーハンは「半」とは思えないサイズ。他店とは違い大きなお皿に盛られるため、半チャンラーメンを注文した客は隣の席に迷惑がかかるぐらいのサイズ感だった。

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