約20年で35億！成金ニートが"後悔"した買い物 高級車以上に｢必要なかった｣と思ったのは…

「自分も児童養護施設の出身なので、寄付などを通して自分なりに支援を続けていきたいです。寄付というといいことのように聞こえますが、僕は自分を善人だとは思っていないですし、実際に支援しているのは自分の欲求を満たすためでもあります。

でも、他の人から偽善に見えたとしても『やらない善よりもやる偽善』で、これからも支援をやり続けたいです」

マサニーさんの現在の資産の内訳は？

現在の資産36億円の内訳は、約24億円を全世界株式（通称オール・カントリー）の投資信託にして、あとは社債や現預金で保有している。

マサニーさんが全世界株式を選んだ理由はどこにあるのだろうか？

「時代ごとに『インド株がいい』とか『中国が今すごく伸びている』『ブラジルがこれからいい』とかありますよね。全世界株式の比率は、6割は最強と言われるアメリカだし、残りの4割はほかの国になるのでその時々のブームにも乗れる。売り崩して違うものを買わずに済むので、長期的に保有しやすいし、メンタル的にも楽かなと判断しました」

全世界株式と米国株式は、投資信託で“手堅い”と言われる人気の選択肢だ。このどちらを選ぶかはSNSでもよく議論になるところだ。

「僕はインデックス投資ならどちらも不正解ではないと思っています。そこよりも大事なのは、長く継続できるかです。暴落が来ても慌てて売らずに、調子が良いときも売らずに、常に買い続けて保有できるかが重要なので」

今お伝えしてきたマサニーさんのお話は、億万長者の生活……本人が言うところの“成金ニート”の一端を覗かせてもらう非常に興味深いものだ。なかなか一般市民の参考になる部分は少ないとは思うが、前回の記事でお伝えしたように、マサニーさんもスタートアップ投資で巨万の富を築くまでは、普通に節約と収入を増やす努力をして13年間で5000万を貯めてきた。ここには私たちも参考になる節約のヒントがあるはず。

マサニーさんがいかに節約と貯蓄を継続してきたのか、その秘訣を聞いてみた。

「継続のコツは可視化ですね。自分もそうだったのですが、お金を貯められない人は、自分の資産や収入、支出を正確に把握していないことが非常に多いです。僕自身、資産形成するために最初に取り組んだのが家計簿をつけて可視化することでした」

当時はマネーフォワードのような家計簿アプリはなかったので、エクセルで毎月つけていたそうだ。可視化することで自分の収支を正確に把握できるうえに、問題点に気付けたという。

リスト化は自分自身との対話につながる