冬場の心筋梗塞「家の中での寒暖差」に要注意 浴室だけでなく「トイレ」にも気を配りたい
東洋経済オンライン / 2024年1月30日 17時0分
大きなものから小さなものまで、私たちの日常生活はストレスだらけです。ストレスを、完全にゼロにすることはできません。そこで、「ストレスをできるだけ減らすことを心がけよう」「ストレスとうまく付き合って、悪循環に陥らないようにしよう」と考えていくようにしましょう。
「無理をせず、マイペースで」が、キーワードになります。じゅうぶんな睡眠。栄養バランスのとれた3度の食事。適度な運動。こうした規則正しい生活を送ることが、基本にして最大のストレス解消法なのです。何かと忙しい日常でこれを維持するのは難しいかもしれませんが、まずはこの基本中の基本を意識するようにしてください。
さらに、良好な人間関係を築くことも大切です。家族、パートナー、友人、会社の同僚や上司などの身近な人たちと、しっかりコミュニケーションをとるようにしましょう。その際、相手がストレスに感じるような言動や行動を控えることが重要です。自分自身の感情に流されることなく、心にゆとりを持って相手と接したいものです。
人間関係が良くなると自律神経のバランスが整い、心臓に負荷がかかりにくくなります。そのうえで、趣味に興じたり、旅行に出掛けたり、カラオケで大声を出したり、ご自身が楽しいと感じることに取り組んで、心身ともにリラックスさせてあげましょう。おのずと心と体にかかるストレスは軽減されていくはずです。
冬はほかの季節よりも心臓のことを気にかけよう
冬に気をつけたいのは、「家の中での寒暖差」です。暖かいリビングから、寒い浴室へと移動し、温かいお湯につかったときに起こりやすい「ヒートショック」は、みなさんもご存じでしょう。ヒートショックとは、気温の変化によって血圧が乱高下を起こし、心臓や血管の疾患が起こること。最悪の場合、脳血管疾患、心筋梗塞、大動脈解離などを発症し、そのまま死に至ることもある、とても恐ろしい現象です。
冬のヒートショックで特に気をつけたいのが、入浴時です。暖房の利いた部屋から寒い脱衣所へと移動した際に血圧が上昇し、裸になって浴室に入るとさらに血圧が上がります。そして、お湯につかると体が一気に温まるため、血圧が急下降します。このときにヒートショックを起こしてしまうのです。高齢者、高血圧の方、肥満気味の方はとくに注意が必要なので、万全の対策をとるようにしてください。
徹底したいのは、以下の4点です。
①脱衣所と浴室内を暖めておくこと
②お湯の温度を低め(40度以下)に設定すること
③長風呂をしないこと
④お風呂からゆっくりあがること
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