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営業の心をタフにする断られた時の解釈の方法 考え方次第で落ち込まず成果もアップする

東洋経済オンライン / 2024年1月31日 17時0分

社員たちには、そんな強気の宣言をしましたが、さすがの私も寝つきが悪くなり、お酒の量も増え、ストレス食いから体重も5キロ増。さて、どうしたものかと考えました。

最初にやったのは、現状を正しく把握することです。

社内にあるキャッシュと毎月出ていくお金、そして、売掛金の回収(7割と仮定)をキャッシュフローにまとめた結果わかったのは、「10月くらいまでは、売上がゼロでも、なんとかいける」ということでした。

ここで、リフレーミングです。

この最悪の事態を、どうPMAで解釈するか?

まず、社員たちに、「10月までは1円も売れなくても大丈夫」だという事実を伝えて安心してもらい、こんな指示を出しました。

「今はジタバタせずに、10月以降のアポを取ろう!」

いたずらに不安がらず、今、やれることをやろうと伝えたのです(まあ、10月以降も新型コロナがこの状況だったら知らんけど……くらいに腹をくくりました)。

そして、キャンセルを「決めてくださった」お客様には、すべて、私が大好きな本と、その本の解説動画、そして、直筆の「また、よろしくお願いします」という内容の手紙を送りました。

また、社内的には、「伝染病という敵を正しく知ろう」という思いから、私の愛読書の1つ、アルベール・カミュの『ペスト』を読む「哲学の時間」と称する読書会を実施。注文がない中、できることに取り組んだのです。

「せっかく埋まっていたスケジュールが全部飛んでしまった! 悔しい!」と考えるのはNMA。しかし、ここで、「せっかくスケジュールが飛んだのだから、予定が詰まっていたらできなかった、未来へ向けてできることをやる時間にしよう!」と考えれば、PMAでリフレーミングされます。

私はここでもう1つ、未来への布石を打つことにしました。

それまでは、対面式の研修にこだわっていましたが、思い切ってオンライン研修を行うための機材を買いそろえたのです。

しかも、原資が減る中、かなり奮発して本格的な機材を購入し、その使い方をしっかりとマスターしました(なにしろ時間だけはありましたから)。

未来へ向けてできることをやり一気にV字回復

そんな準備をしていたら、10月に1本の問い合わせ電話がかかってきたんです。

「浅川さんのところは、オンラインでの営業研修もいけるんですか?」

私は待ってましたとばかりに即答しました。

「はい! もちろんです!」

この電話で、コロナ禍の真っ最中に、50人のリモート研修が決まりました。

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